2/1に、いよかんと国産あまくさオレンジを使って輪切りオレンジのコンフィを作ったことを書きました。
今日はそれを使ってチョコ掛けオレンジと、生地にも刻みコンフィをたっぷり入れたオレンジケーキを作ります。
もしよろしければ、今年のバレンタインの参考になさって下さい。
なお、チョコ掛けの方はコンフィができていればその日のうちに完成しますが、オレンジケーキは刻みピールをお酒に漬け込む時間がかかるので、早くても3日はかかりますのでご注意を!
チョコ掛けコンフィ(オランジェット)を作る
柑橘の皮の砂糖漬けを使っても、輪切りコンフィを使っても「オランジェット」と呼ばれますね。
ここでは皮だけのものと区別するために、「チョコ掛けコンフィ」とややダサい名前で呼びます。ご了承ください。
材料はわざわざ書くまでもなく、コンフィオレンジ好きなだけと、それに応じた好みのチョコレートを用意する。それだけです。
オレンジコンフィ8枚といよかんコンフィ7枚、チョコレートは200g用意しています。
チョコはこの量だと余るのですが、少量をテンパリングするのが大変なので多めに出しました。
チョコはビターなものが私の好みですが、ホワイトチョコでも、ミルクチョコでも合います。
ここでは一般的にスイートチョコレートと呼ばれる、カカオが高めのものを使います。
コンフィをオーブンシートに並べ、100℃のオーブンに入れて40分~1時間ほど乾燥させます。途中一度ひっくり返します。
いよかんコンフィの方、柔らかくて崩れやすかった。
ちょっと持ちあげても崩れないくらいに水分が抜けたらコンフィを冷まします。
ここで乾かしすぎるとあとで歯応え抜群のものができてしまうので、くれぐれも乾かしすぎには注意です!
コンフィが冷めたらチョコレートをテンパリングします。
今回使うカカオ65%のチョコだと、50℃のお湯で湯煎し45℃になったところでボウルを冷水に当て27℃まで冷まし、熱湯にボウルを当てて29℃まで温度を上げて完了。
このテンパリング完了チョコにコンフィを半分浸け、引き上げてオーブンシートなどに並べてチョコが固まるまで放置。
テンパリングがうまくいっていれば、室温でもカチッと固まり、ツヤよく仕上がります。
見栄えは……、良くない。
チョコが少し残ったので、輪切りの上部と底部の皮ばかりのところを細切りにして、これもついでにチョコ掛け。
これでチョコ掛けコンフィは完成!
さっそく味見します。手前のがいよかん、奥2枚があまくさ。
あまくさコンフィの方が見た目はきれいなのですが、ちょっと水分を抜きすぎたかな、かなり外皮部分が固く仕上がってしまいました。いよかんに合わせて乾燥させたせいですね。
歯が弱っている人にはおすすめできませんが、スルメを食べるようにちびちび噛んで食べるのが結構美味しい。
いよかんコンフィの方は崩れやすいものの、柔らかでねっちりとしたちょうどいい歯応えに、ほろ苦さと甘さと酸味があってすごくバランスよく美味しいものに仕上がりました。
砂糖漬けにした上に乾燥させてより水分が抜けているので、結構日持ちするはずです。
ただ、皮だけのいよかんピールを使ったオランジェットよりは早めに食べた方がいいと思います。
日が経つとどんどん固くなりますし、バレンタインの贈り物にする場合は、なるべく新しいうちに渡すことをおすすめします。
オレンジケーキを作る
続きましてオレンジケーキ。
これは煮崩れたコンフィを美味しく、かつキレイに見せるために作ったものです。
いよかんコンフィの方が結構煮崩れてしまい、勿体ないので焼菓子に練り込もうという魂胆です。
このケーキ、チョコを使わないのでバレンタイン向きかはわかりませんが、高級食材を使うし(アーモンドプードルたっぷり)、見栄えするし、日持ちするし、常温で持ち運べるので贈り物として喜ばれます。
準備
ケーキを焼く3日以上前に下準備をします。
コンフィ作りで発生した煮崩れオレンジ、果肉が少ない上部とお尻の部分を細かく刻み、洋酒に漬けます。
洋酒はブランデー、グランマルニエ、トリプルセックあたりがおすすめです。今回はグランマルニエを使用。
これはたくさん作っておけば、オレンジケーキ以外のお菓子に色々活用できます。
このほか、形が崩れていないコンフィも何枚か使うので、きれいなのを取り分けて、残りを全て酒漬けにしてしまってもいいかもしれません。
オレンジケーキ材料(15cm丸型または21cmパウンド型1個分)
薄力粉 75g
強力粉 75g
粉砂糖 100g
アーモンドプードル 100g
食塩不使用バター 150g
卵 M玉3個
グラニュー糖 30g
酒漬けオレンジコンフィ 200g
飾り用オレンジコンフィ 適量(今回は4枚使用)
※オーブンは170℃に予熱しておく。
型にオーブンシートを敷いておく。
作り方
- 強力粉と薄力粉を合わせてふるう。粉砂糖とアーモンドプードルも合わせてふるう。
- 卵黄と卵白を分け、卵白にグラニュー糖を加えながら、ハンドミキサーで角が立つまで泡立てる。
- 室温に戻したバターをボウルに入れ、ポマード状になるまでヘラで練ったのち、粉砂糖とアーモンドプードルを少しずつ入れながらハンドミキサー(卵白を泡立てた後洗わなくて大丈夫)で白っぽく空気を含むまで混ぜる。
- バターと粉砂糖類が完全に混ざったら、卵黄を1つずつ加えては混ぜる。
- 卵黄を全て混ぜ終えたら酒漬けコンフィを加え、ゴムベラに持ち替えてさらに混ぜる。
- 5に卵白の1/2を加えて混ぜ、続いて粉の1/2を加えて混ぜる。これをもう一度繰り返す。
- 均等に混ざったら型に入れ、平らにならし、上にオレンジコンフィを並べる。ここは個人のセンスで並べればいいと思います。
- 170℃に予熱したオーブンで1時間焼く。
- 焼けたら型から外し、冷まして完成。
ちょっとオレンジが焦げてしまったのは、実はチョコ掛け用に乾燥させたやつを使用したせいです……。シロップの水分が残ったジューシーなやつなら、もっときれいに仕上がるはずです!
適度に冷めたところで、切り分けて頂きます。包丁を入れた瞬間、オレンジの香りがふわっと立ち上る。
低めの温度で長時間焼いたため、あまり空気を含まずしっとりとした焼き上がりです。
オレンジコンフィの香りとかすかな酒気が大人の味です。
上部の飾りオレンジは固くなってしまいましたが、生地部分は概ね成功と言えます。
焼き上がってすぐよりも、完全に冷ましたあとの方がオレンジの味が生地になじんで美味しいです。
食べ過ぎに注意
こうして2種類のオレンジ菓子が完成しました。
柑橘のフレッシュな風味が楽しめるお菓子はいくらでも食べらさる。
しかし……、これらはとても消化が良くない柑橘の皮をたっぷり使っているので、食べ過ぎると消化不良を起こします。
その点だけ注意して、少量ずつ楽しむのがいいですね!
今日はここまで!
最後までお読みいただきありがとうございます。
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