10/2の投稿で、ヤケクソ気味に元気のない中種を大量に入れてカンパーニュを焼いた話を書きました。
結果、ある程度ちゃんとしたものが焼けたのですが、それから日を追うごとに元となる中種の元気は失われていっている。
上の画像のように、リフレッシュしても2倍にもならずに発酵が止まり、翌朝にはしょぼーんと落ちてしまう状態です。
これはリフレッシュしても無駄だと思うので、諦め半分でこの中種を使ってパンを焼いてみることにします。
今回使った中種はライ麦ルヴァン酵母、5回種継ぎをして3日経ったものです。
これでちゃんとしたパンは焼けるのか?!
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リフレッシュしていない中種でカンパーニュを焼いてみる
今回使う中種は自分で起こしたライ麦ルヴァン酵母に全粒粉と「春よ恋」で種継ぎしたもの。
合計5回の種継ぎをして、最後の種継ぎから3日経ったものを使います。
使う前日にリフレッシュするのがいいとされていますが、これ以上中種の量が増えても使えなさそうなので、日が経ったものをそのまま入れてみます。
使う量は前回のヤケクソカンパーニュの半分、100g。あまり多いとダレたりしそうかなと思ったもので……。
まあ、膨らまなかったら揚げたりピザにしたりするか……と、やる前から失敗を覚悟して作ります。
材料
自家製ルヴァン中種 100g
キタノカオリ 180g
北海道産ライ麦粉 40g
北海道産全粒粉 30g
塩 4g
はちみつ 3g
水 190ml
作り方
- 全ての材料をざっくり混ぜてオートリーズ30分。最初に塩とはちみつと水と中種を溶くようにし、その中に粉類を入れてゴムベラで混ぜました。
- オートリーズが完了した生地を手でこねる。端をつまんで中に折り込む作業を100回ほど。
もうね、この時点でかなり緩いというか、ダレているというか。加水を多めにしているせいもあるだろうと、諦めずに作業続行。
- こね上がりの状態で室温に30分置いて休ませ、生地を打ち粉した台に出して縦3つ折り、横3つ折りしてからタッパーに入れる。
ボウルのままで発酵させても良いとは思いますが、半透明の容器の方が膨らみ具合とか気泡の出方がよくわかるので、いつもタッパー発酵しています。 - タッパーに入れたまま室温(この日は24℃)で6時間発酵。するとぶっくぶくに……。
やっぱりダレている?中種が古いせいなんだろうか。 - 気を取り直して、生地を成型します。打ち粉をたっぷり振った丸型のカンパーニュ型に入れて二次発酵。
2時間後。ベロリーン。
うーん、緩いな。オーブンを280℃に予熱しておきます。 - 生地をオーブンシートの上に出す。
真上からなのでわかりにくいが、生地が流れてかなり平べったくなってしまいました。 - 280℃に予熱したオーブンで10分焼き、220℃に落として15分焼きます。クープ?入れられませんよそんなもの。
焼けました。ちょっとだけ高さが出たけれど、些細なものです。これでできあがりなんですが。
冷めたら断面チェックします。
ちゃんと気泡が入っている。煎餅状態ではないことに安心しました。
香りはそんなにしない。普通にイーストで焼いたカンパーニュからするような、小麦やライ麦の香りが無いのです。
中種200gのカンパーニュほど発酵臭もしないです。
焼き上がりは夜の11時ころだったので、翌朝食べます。ちょっとリベイクしました。
あまり膨らまなかったなと思ったけど、ちゃんと気泡が入っていて軽い。
古い中種なので酸味が出る心配がありましたが、全くなし。むしろ物足りないくらい。
生地がダレたパン特有のモチっとした感じもありつつ、焼き目がざっくりしているので飽きることなく美味しく食べられます。
ダレてダレてブックブクになったときはどうなる事かと思いましたが、ちゃんと食べられるパンになって良かった。
これで中種を徒に増やさなくて済む
古い中種でパンは焼けないと思っていたけれど、ちゃんと焼けるんですね。もちろんリフレッシュしたての元気な中種にはほど遠いかもしれませんが、不味いものではないです。
天然酵母パンは経験値が少なく失敗ばかりの上、いつも中種が増えすぎて消費に困るんですよね。
でも、出来栄えを重視しなければ古い中種も使えることがわかりました。
これからは、絶対うまく焼きたいパンは新しい中種を使い、その残りは気取らず食べられる普段着パンに使おうと思います。
やっと古い中種が使い切れそうな今、新しい液種から新しい中種を起こしています。
次は、これが新鮮なうちに難しそうなパンを焼いてみたいです。
今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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