レーズン酵母を起こし、ストレート法、ポーリッシュ法とチャレンジして、このたびついに中種法にチャレンジすることになりました。
中種法は昔一度挑戦して失敗したトラウマがあるので今まで避けていましたが、再びやってみる気力がわいたので頑張ってみることにします。
結果的にお腹を壊さないパンは焼けましたが、成功とは言い難い仕上がりに……。
その経過をご覧ください。
中種(元種)を作る
酵母液に小麦粉を加えては発酵させる、を繰り返して出来上がるパンの種のことを中種といいます。元種、と呼ぶこともあるようですが、正直違いがわからない。
ということで、ここでは中種で統一したいと思います。
使用する道具は一応煮沸消毒しておきます。
材料は、前に作ったレーズン酵母液と全粒粉と強力粉。
酵母液はもう最後の最後なので、これで使い切りです。
レシピは富澤商店のサイトに掲載されているものを参考にしています。
瓶に全粒粉40g(キタノカオリの全粒粉使用)と酵母液40gを入れ、粉気が無くなるまできれいな菜箸で混ぜる。
そして蓋を緩めに締めて室温に置く。
見た目2倍くらいになるまで放置。
6時間後。
量が少ないのでわかりにくいですが、バッチリ泡が立って発酵しています。
これを冷蔵庫に入れ6時間休ませる。
6時間後、強力粉60g、水42mlを加えてやはりきれいな菜箸で混ぜる。
混ぜ方が汚かった。さらに2倍になるまで室温に置く。2倍くらいのラインに輪ゴムを巻いておく。
一晩置いて8時間後。
元気よく発酵している。
これをさらに冷蔵庫で6時間寝かす。
寝かせた後、種には粘りが出ています。こねてないのに、不思議です。
さらに粉80g、水56mlを加えて混ぜ、2~3倍になるまで室温で放置。
↓
これを冷蔵庫で6時間寝かせて完成だそうですが……。
実はこの日冷蔵庫が壊れまして(この一件の詳細は後日記事にします)、冷蔵庫で寝かせる工程を入れられなかったのです。
ということで、保冷剤などの近くに6時間置いてから使うことにする。
中種を使って食パンを焼く
今回焼くパンは食パンです。
ただ、食パンが食べたくて……。
今思えばもっと難易度の低いパンにすれば良かった……。
使用する強力粉は「オーション」という小麦の香りが強い外国産を使います。(二郎の麺を作ろうと思って買ったままだったやつ)
そして中種は多めの200g使用でやってみます。状態が悪そうなので多めに入れて発酵力を上げようという魂胆です。
レシピは普段の食パンの配合で、中種200gを粉120g、水80gに換算して作っています。(結果的に水が多すぎた)
材料(1.5斤分)
強力粉 300g
中種 200g
塩 6.5g
砂糖 25g
水 200g
スキムミルク 10g
バター 20g
作り方
- 水、砂糖、スキムミルクを混ぜ合わせ、強力粉と中種と一緒に混ぜてひとまとまりにする。さらに塩を加え、HBでこねる。
- 生地がつるりとしてきたらバターをちぎって入れ、薄い膜が張るまでさらにこねる。
↓薄い膜が張ったら丸めてボウルに移す。水分が多かった……。どろっとしている。
- ボウルにラップをして、2.5倍の大きさになるまで室温で発酵させる。4時間くらいでずいぶんと横に広がってしまったので、丸め直して発酵し続ける。
- 発酵開始から8時間後、2.5倍くらいになったので2分割して丸め直してベンチタイムを30分。
- 唐草成形で丸め、油を塗った食パン型に入れる、生地がかなりダレている。
- このまま型の8割の高さになるまで室温で発酵……といきたいところでしたが、生地がダレてしまって全然高さが出ない……。
- しょうがないのでこのまま焼きます。200℃に予熱したオーブンで30分焼きました。
わーなんて歪な食パン。持つとずっしり重いです。ライ麦パンみたい。生地がダレていたのでエッジがしっかり出てしまった。
断面はこんな感じで、全く高さが出ませんでしたが一応気泡が入っています。
質感はモチモチしていて、水分が多い。やっぱり仕込み水が多かったようですね。
でも味はいいんですよ。自然な発酵の香りがして、生地のうま味もあります。ライ麦パンのような質感ですが、酸味などはありません。
中種の全粒粉と、オーションの小麦の香りが強く、薄めに切って食べると美味しいです。
もちっとしてるけど歯切れがよく、トーストすると表面がザクッとして、意外と食べやすい味です。
配合自体も食パンと同じなので癖が無く、ジャムを塗ってもハムサンドにしても合いました。
ただ、密度が高いので腹に溜まるかな。薄切りだからと何枚も食べると後で満腹になる……。
しかーし!私が求める天然酵母食パンには程遠い仕上がりです。
もっとふんわりして、ちぎると膜がめくれるようになる食パンが作りたかったのに……。
失敗の原因は
今回、思うように仕上がらなかった理由を考えてみます。
- 仕込み水が多かった
これは天然酵母でもイーストでも関係なく、水が多くて生地の状態が悪くなってしまったことが考えられます。 - 中種の状態が悪かった
冷蔵庫が壊れたせいで中種を低温で休ませる工程がうまくいかなかったかもしれません。中種の状態が悪いとグルテンが形成されにくく、ダレたような感じになるらしいです。 - 中種が多かった
状態が悪い中種をたくさん入れたのも良くなかったかもしれない。せめて100gくらいにして、長時間発酵させていればもっとしっかりした生地になったかも。 - そもそも中種以前にレーズン酵母液が良くなかった
レーズン酵母液もスムーズに起きなかったので、こちらがそもそも悪かったという可能性も考えられます。今、新しくレーズン酵母を起こしているので、それを使った場合とどう違うか見比べたいと思います。
思い返せば気になる点はたくさんありました。でも、食べられるパンができただけマシだろうか。衛生管理だけは気を付けたのでお腹も壊していません。
自家製天然酵母は難しいですね。イーストの偉大さがよくわかります。
中種が元気なうちにもう一度食パンを焼く予定
一度作った中種は、小麦粉と水を足して継いでいけば長く使えるといいますが、初心者だと管理が難しいので2週間くらいで使い切った方がいいとも聞いたことがあります。
今回は酵母液、中種作り共にスムーズには行かなかったので、中種の品質に自信がありません。
なので、まだ新しいうちに次のパンを作って使い切ってしまおうと思っています。
今は新しい冷蔵庫も来たので、一度中種のリフレッシュをしたらまたチャレンジします!
その時の様子はまたここに記録しておこうと思います。
では、今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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