「いも」と言えばじゃがいもとさつまいも、どちらを先に思い浮かべますか?
北海道民はもちろんじゃがいも。でも、南の方の方はさつまいもの方が先に来るかもしれません。
日本におけるこの二つの「いも」、どちらも優れている点がたくさんある食材です。
それを敢えて!色々な観点から比較してみました。
じゃがいもとさつまいもを比較してみる
これらは生産地によって評価が違うと思います。
北海道在住の自分はどうしてもじゃがいもの方が身近ですが、なるべく全国的な目線で、公平になるように書いてみます。
素材そのものの美味しさ
まずは素材で勝負!
じゃがいもとさつまいも、味付けなしで食べるならどちらが食べやすいでしょうか。
よほど甘いものが苦手でなければ、これはさつまいもの方が上ですよね。
それは言うまでもなく、素材に甘みがあるから。
時間をかけて焼きいもにしてデンプンを糖化させればスイーツ顔負けの甘味が出ます。
もちろん時間をかけずにふかしただけでも十分甘い。
じゃがいももふかしいもやベイクドポテトにして食べますが、こちらは塩やバターやマヨネーズを付けるのが一般的。
調味料がいらないという理由で、さつまいもに軍配が上がります。
料理の汎用性
では、料理に使う食材としてはどうでしょうか。
これはやっぱりじゃがいも。
甘みが多くないということから、どんな味付にも合わせられます。
さつまいもを使った料理もたくさんありますが、甘みの強さゆえどうしても「さつまいもです!」と主張したものばかりになる。
また、コロッケ、肉じゃが、ポテトサラダ……と、定番おかずの食材としても欠かせないじゃがいも。
じゃがいも無しでは食卓が淋しくなりますね。
ただ、料理という点ではじゃがいもの方が優れていると思いますが、さつまいもはスイーツにして美味しいという特長がありますね。
保存性
これは!断然じゃがいもです。
さつまいもは暖かい地域の野菜だからか、冷蔵庫保管は向きません。
しかし、常温保存しているとすぐにカビてしまったり、フカフカになってしまったり。
一般家庭では、さつまいもは上手に保管しても2週間くらいで食べきることが目安とされています。
しかしじゃがいもは、新聞紙などに包んで野菜室に入れておけば、余裕で半年くらいはもちます(実際にそれくらい保存していた)。
ちょっと芽が出たり、皮がシワッとしたりしますが、中心部は美味しく食べられる品質を保てます。
スーパーでは「よくねたいも」という名前で、越冬させて甘みを増したじゃがいもが売られているくらいですから、長期保存向きの野菜の代表格とも言えます。
冬が長い北海道では、長期保存できるじゃがいもが冬場の大事な食料となるのです。
カロリー
さて、ここからは栄養価の比較です。
まずは誰もが気にするカロリー。
生100g当たりでみると、じゃがいもは76kcal、さつまいもは131kcal。
じゃがいもの方がヘルシーということになります。さつまいもは、甘みの強さからわかる通りやっぱりカロリーが高め。
今は低カロリーの方が優れているという価値観になっていますが、食料難の戦中戦後は少ない量でたくさんエネルギーを得られた方が優れていました。
その当時は、さつまいもが人々の生活を支えていました。
食物繊維
美容健康に欠かせない食物繊維。
いもと言えば食物繊維、という印象がありますね。
しかしその量は実はそれほど多くなく、100g当たりでじゃがいもは1.3g、さつまいもは2.3gです。
その他の根菜や葉菜と比べると、目立って多いとは言えません。
ただ、二者を比べればさつまいもの方が多い。
「さつまいもの食べ過ぎでおならが出る」という古典的表現は、食物繊維の働きでお腹が活発に動くことから来ているのでしょう。
ビタミンC
いも類の栄養素で、忘れてはいけないのがビタミンC。
他の野菜や果物とは異なり、いものでんぷんのおかげで加熱しても壊れにくい上に青物が減る冬場も摂取しやすいため、貴重なビタミンC源と言えます。
これは100g当たりでじゃがいもに35mg、さつまいもに29mg含まれています。
数字で見るとじゃがいもの方が上です。が、6mgくらいなら誤差の範囲とも言えます。
にんじん(6mg)や大根(12mg)などと比べると、かなり多いことがわかりますね。
どちらも優れているし美味しい
こうして比べてみると、それぞれに優れた点があることがよくわかります。
そして、それぞれに、お互いに無い美味しさがあります。
個人的にはじゃがいもの方が愛着がありますが、さつまいもも大好きです。
どちらも日本の食生活に欠かせない野菜ですから、生産者に敬意を払いながら美味しく食べていきたいと思います。
ということで今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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