先日、関西風の道明寺桜餅のレシピをご紹介しましたが、(道明寺桜餅の記事はこちら)
20個も作ったというのにあっという間に食べ、そして数日後にはまた桜餅が恋しくなってしまいました。
せっかくなので、同じ関西風ではなく、「長命寺桜餅」でよく知られる関東風桜餅を作ってみることにしました。
桜餅は関東風が先に生まれたらしい
北海道では桜餅と言えば関西風、道明寺粉を使ったものですが、関東では焼き皮に餡をくるみ、それを桜の葉で包んだものが主流です。
私は道明寺桜餅しか知らず、中学生か、高校生くらいの頃にTVで関東風の桜餅を見て「えっこれクレープじゃん!」と思ったものです。それか、ジャパニーズワッフルか……。
そんな失礼な第一印象を抱いたものの、あちらが元祖だったと知った時は衝撃でした。
桜餅は隅田川に落ちた桜の葉を有効活用するために生まれたお菓子で、向島にある長命寺というお寺の前で売り出されたのが最初だとか。
それが人気を呼び、各店に広まっていったのだそうです。
明確な根拠は明らかではないですが、その長命寺の桜餅にインスパイアされて関西で生まれたのが、道明寺の桜餅。
こちらの方が手間も材料費もかかるのに、全国的に見ると関西風の方がよく見かける気がする……。
なお、タイトルで「長命寺風」と付けているのは、発祥である「向島長命寺桜もち」というお店の商品以外は長命寺桜餅ではないからです。
ご注意を!
ということで関東風の桜餅を作ろう!
関東風桜餅は道明寺の桜餅よりも遥かに簡単です。なんせ、あんこさえあればホットケーキとほとんど変わらないんですから!
材料(10個分)
薄力粉(ふるっておく) 80g
白玉粉 8g
砂糖 25g
水 140ml
食紅 少々
こしあん 250g
桜の葉塩漬 10枚
サラダ油 少々
作り方
- 分量の水から小さじ2ほど取り、白玉粉に加えてダマが無くなるまで指で練る。
- 1に残りの水、砂糖を加えてむらなく混ぜる。
- 薄力粉をふるい入れ、なめらかになるまで混ぜる。
- こし器で生地ををこす。
- 生地を二等分し、片方にのみ水溶き食紅を入れてピンク色にする。(全てピンク色にする場合は、分けなくて良い)
ボウルにラップし、30分寝かす。
- 生地を寝かせている間、桜の葉の塩を抜き、あんこを10等分して俵型に丸める。
塩抜きが終わった桜の葉はキッチンペーパーに挟んで水気を取っておく。
- 生地の寝かしが終わったら、厚手のフライパンに薄くサラダ油を引いて強火で熱し、一旦極弱火にする。
- フライパンに大さじ1くらいずつ生地を流し、楕円形に広げる。
- 表面が乾いてきたらひっくり返し、サッと焼いて網などにとって冷ます。乾く前に返そうとすると簡単に破れるので注意。
- 生地が冷めたら組み立てていく。あんこを生地でくるみ、
桜の葉で巻いてできあがり。
一般に売られている桜餅よりも皮が厚めです。
これは食べ応えを出すためにわざと厚くしたのですが、薄い方がお好みなら水をもう10~15ml多めに入れて、焼く時に薄く広げると良いでしょう。
食べてみる
お皿に盛り付けて、お茶と一緒に頂きます。
葉っぱが大きかったようで、生地がほとんど見えない仕上がりになりました。
葉っぱの塩抜き加減が丁度良かったようです。むっちり厚めの皮とあんこと相性がいい。今回あんこはサザエのものを使いましたが、これがいつもの富澤商店のものよりもくどくて(失礼)焼き皮と合う。
皮が薄いと、ここで乾燥気味になってしまうんですよね。見た目がやぼったくなりますが、味重視なら皮は厚め推奨です。
巻いてすぐよりも、巻いて少し置いた方が香りが餅に移って美味しくなりました。
なお、一個に三枚の葉を使った元祖長命寺風の桜餅も作ってみました。
葉っぱしか見えないですが、一枚めくるとちゃんと餅が入っています。
葉っぱ三枚はさすがに多く、葉だけ2枚ほど残ってしまいました。
長命寺では桜の葉っぱ純粋に香り付けのために使っているそうで、葉は食べずに中身だけ食べることを推奨しているそうです。それはちょっともったいないな。
昔、お土産に頂いた本物の長命寺桜もちを食べた時も葉っぱが余った記憶がある……。
関東風桜餅は簡単だった
作業工程を見ればわかる通り、道明寺を使ったものよりも簡単だし急ぐ作業もありません。
蒸し器を使わないのが何より嬉しいお菓子です。
蒸し布やらふきんやら、準備と始末が面倒な道具も使いませんしね。
粉と砂糖を混ぜて寝かせて焼いて、と、ホットケーキ作りと大差ありません。
「桜餅を作りたいけど、大掛かりなのはちょっと……」という人は、是非関東風にチャレンジしてみて下さいね。
では、今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント