クリームコロッケはタネが柔らかい方が好き、という人は少なくないはず。
でも、タネを緩めにすると成形が大変ですよね。
うまいやり方は無いものか……と考えたところ、お菓子の型を使って成形する方法を思いつきました。
また、爆発しないコツも後半にまとめてありますので、是非ご覧くださいね。
タネをお菓子の型で成形したら、うまく行った!
今回使ったのは、一般的なマドレーヌ型とマフィン型。
これらの型をお持ちの方は、タネが緩いクリームコロッケを作ってみてはいかがでしょうか?!
どんなクリームコロッケでもうまく行くと思いますが、一応レシピを載せておきますね。
材料(12個分)
【ベシャメルソース】
強力粉 70g
バター 70g(画像のようにさいの目に切っておく)
牛乳 500ml
【具】
カニ缶(汁ごと) 1缶分
エリンギ 1本
玉ねぎ 1/2個
バター 小さじ2
塩、こしょう 少々
ナツメグ 少々
強力粉 適量
溶き卵 適量
パン粉 適量
揚げ油 適量
このベシャメルソース+カニ缶の缶汁だと、クリームコロッケにするにはちょっと緩めになります。
グラタンにするにはちょっと濃度があるかな?くらいです。
道具の準備
今回はマドレーヌ型(シェル)、マフィン型を使いました。
念のため型には小麦粉を振ってみましたが、結果的に無くても良さそうです。
あと、緩いタネを型に入れるため、絞り袋があった方がやりやすいです。頑張ってスプーンで入れるという手もありますが……。
作り方
- ベシャメルソースを作る。鍋にバターを入れて中火にかけ、全て溶け切る直前に火を止めて強力粉を一気に加える。
- バターと粉をなじませるように木べらで混ぜ、団子状になったら再び弱火にかける。
- そのまま混ぜながら弱火で加熱し続けると、粉がサラサラになってくる。木べらでなべ底に「の」の字を書けるくらいにサラサラになったら、牛乳を50~70mlずつ加えて素早く混ぜる。牛乳がなじんだらまた少量加える、を繰り返す。火は弱火のまま。
- 全ての牛乳がなじんで、表面がふつふつと沸くくらいになったらソースの完成。(この時点ではちょっと固いですが、カニ缶の汁が入るともう少し緩くなります)
- エリンギと玉ネギは5mmくらいの角切りにし、バター小さじ2を溶かしたフライパンで炒める。
- 5とカニ缶(汁ごと)を4のベシャメルソースに加え、塩こしょう、ナツメグで味を調える。ここで一旦ソースを加熱し、75℃以上にしておく(揚げの段階ではせいぜい中心温度が65℃~70℃くらいにしかならないので、これが衛生管理における最終加熱工程になります。)
- 6のタネの粗熱が取れたら、口金を付けていない絞り袋に入れる。(うちでは先が切れていない絞り袋を使っていますが、生クリームのおまけの袋などは最初から先が切れているので、中身が漏れ出さないように注意。)
- 絞り袋の先端を切り、型にタネを絞り出す。マドレーヌ型は浅いのでちょっと盛り上がるくらいに、マフィン型は深さの半分くらいまで入れる。
- 8の型を常温まで冷まし、ふんわりとラップをかけて冷凍庫に入れ、2時間くらい冷やし固める。
- タネが固まったら型の底を一瞬だけお湯に浸け、外す。ちゃんと固まっているなら指先でグッと押すだけで外れます。
- 10に小麦粉、溶き卵、パン粉の順に付けていき、180℃にキープした揚げ油で7~8分揚げてできあがり。(コロッケの形状によっては、もう少し長めにしないと中まで温まらないかも)
ちょっと茶色いところがあるのは、揚げ鍋がポンコツで火の回りが悪いせいです……。
ちゃんと揚がっているか……?
キャベツと共に盛り付け、ソースをかけて頂きます。
箸を入れると、トローリとしたタネが流れ出るくらい柔らかいクリームコロッケになっていました。
爆発もせず、大成功だったと思います。
いつも、クリームコロッケはタネをまとめる時に手についてきれいにならないのが気になっていましたが、冷やす前から成形(型に詰める)しておけば、手が汚れにくいな……と思ってやってみたら思いのほかうまく行きました。
ちなみに、マフィン型の方が入れた冷凍庫の場所が悪かったのか、2時間ではかっちりと固まらず、ちょっと崩れてしまったのを丸め直して揚げています。
何とか形にはなりましたが、こちらはもう少し時間をかけて固めるべきでした。
冷凍するなら
こんな面倒なもの、たくさん作って冷凍したいと思う人は少なくないはず。
冷凍するなら、衣をつける前、つまり型に入った状態でジップ袋などに入れて冷凍保存することをおすすめします。
かさばりますが、衣をつけてから冷凍するより爆発のリスクが低くなります。
シリコンのマドレーヌ型をお持ちの人は、タネが固まったらすぐにペロリと剥がしてジップ袋に入れて冷凍保存するという方法もありますよ。
揚げる時は冷凍のまま。なので、中身が温まりやすいように成形の段階から薄めにしておくと良いでしょう。
爆発しないコツは
今回の作り方でクリームコロッケを作る場合、爆発しないコツとしては、
衣(特に小麦粉と卵)をしっかり付ける
衣が厚いと、それが壁になって中身の流出を防いでくれます。粉は強力粉の方が繋がりやすく、しっかりした衣になります。
卵は粉と混ぜ合わせて自家製バッター液にするとより頑丈に。
油は多めに用意する(コロッケの高さよりも水位が深くなるように)
ついついケチって油を少なめにすると、コロッケを入れた時に油に浸かっていない部分=熱に当たっていない部分ができるので、そこから衣が破れ、爆発しやすいです。
また、油が少ないと温度が下がりやすくなりますしね。
クリームコロッケの時は、景気よく油を使いましょう!油の消費量を抑えるためには、フライパンよりも直径が小さめの揚げ鍋の方が良いと思います。
常に油の温度を180℃にキープする
これより温度が低いと衣が固まりにくくなりますし、高いとタネが突沸して爆発します。
180℃キープを心がけましょう。電磁調理器や、オートで温度管理してくれるコンロがあると便利。
一度に油面の1/3以上入れない
つまり、一度にたくさん入れると油の温度が下がりやすくなるということです。
一般的には、油の表面積の1/3以上埋まらないように入れる量を調整するべしと言われています。
箸やトングで必要以上に触らない
これは言わずもがな。
今回のようにタネが緩めのものは特にちょっとの衝撃で崩れやすく、そこから傷がついて爆発しやすくなります。
表面がかっちり固まるまでは触らずガマン。
中まで熱々にしようと思わない
生焼け(生揚げ?)を気にしすぎるあまり、中心まで熱々にしようとすると必ず爆発します。
なぜなら、中身が沸騰して膨張し、衣を破って出てきてしまうから。
今回は中が温かくなれば食べられるように、ソース作りの段階でしっかり火を通しています。
口が火傷するくらい熱いクリームコロッケが好きだという方は、薄めに成形するか、頑強な衣(濃いめに溶いた市販のバッター液とか)を付けて長時間揚げるかすれば良いと思います。
クリームコロッケは面倒だけど難しくない!
以上の成形のコツ、爆発しないコツを踏まえれば、クリームコロッケは全く難しいことありません。
時間がかかるのはネックですが、それでも冷凍物のクリームコロッケよりも格段に美味しいです。
うちでもクリームコロッケが登場するのは極々たまにですが、頑張って作ると必ず家族に喜ばれます。
シェル型の方は形が微妙ですが、お弁当にも入れやすいサイズになりました。
ホタテ缶を入れてホタテクリームコロッケにすると良かったかも。
ということで今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます!
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