先月干し柿酵母の液種を作り、イマイチなパンが焼けた話を掲載しました。
その液種も数日で酸っぱくなって使えなくなり、また別な液種を起こそうとしています。
今回起こすのは、タイトルの通りりんご酵母。しかもぼけています。(日が経ってフカフカになったりんごを北海道弁で「ぼけりんご」と呼びます)
ぼけたりんごでもしっかりした液種、中種、そしてパンが焼け、お腹を壊さないところまで確認できましたので、工程ごとにここから数日に分けて載せていこうと思います。
ぼけりんご酵母記事一覧
ぼけりんご酵母液種を作る
材料はぼけりんご(王林)1個、きび砂糖20g、水300ml。
瓶は煮沸消毒済み。900ml入る瓶を使っています。ラップを蓋代わりにするので、蓋は使いません。
1日目
りんごは水で洗ってくし形に切り、さらに半分に切って種と軸ごと瓶に入れる。砂糖と水を注いで砂糖が溶けるまで混ぜ、ラップと輪ゴムで蓋をして室温(24℃)に置きます。
この画像は水を250ml入れたもので、りんごが水面から出るためもう50ml水を足し、合計300mlでやっています。
毎日朝と寝る前に瓶を優しく揺するようにして混ぜています。
2~3日目
2、3日目の朝まではほとんど変化ありません。
3日目の夜、りんごの周囲に気泡が付いているのを確認。発酵始まった?!
もしかしたら気温が低いかもしれないと思い、ここから26℃くらいの場所に移しました。
4日目
瓶を振るだけでは酸素が行き渡っていないかもと思い、この日から消毒したスプーンで混ぜるようにしたら、一気にりんごの果肉が崩れてしまいました。
がしがし混ぜすぎた?!ぼけているせいもあるのか?
でも一緒にガスも出て、微妙にしゅわっとしている。うまくいきそうな予感。
5日目
翌朝になると、旺盛にガスが出て果肉が持ち上がるほど!
すりりんご状態になった果肉がガスの逃げ場を塞いでいるようなので、果肉を突き崩すようにスプーンで混ぜる。
6日目
5日目と同じような状態なのですが、下の方にもやもやぁ~んとした濁りが出ている。これが「オリ」か……?
でも、レーズン酵母などでみられる粉っぽい沈殿物とはなんか様子が違う。
よし!これを「オリ」と判断して、一日室温に置いてから完成ということにしよう!
7日目
7日目の夜。一度混ぜた後なので濁っています。少し減っているのはこぼしてしまったから。
泡の立ちは前日より落ち着いています。味は、りんごジュースというより白ワイン、いやニッカシードルっぽい。でもアルコールっ気は感じないので、今がパンにするときなのかもしれない。
ということでこの日で完成とし、翌日まで冷蔵庫に入れてから中種作りに移行します!
果肉を漉すべきか悩んだのですが、ほとんど崩れてしまっているし、レーズン酵母などはレーズン入れっぱなしで保管して大丈夫だしということで、果肉入れっぱなし保存をすることにしました。
これで完成、ぼけりんご液種
写真が多くなってしまうのと、日数計算がごちゃごちゃしてしまいそうという理由から、今回作った液種から中種を起こした記録は明後日の更新となります。
実際、これを書いている時点ではちゃんとパンが焼けるところまで確認済みなので、上記の液種作りは成功しています。(でも液種起こしをしている最中は「本当にこれで大丈夫なの?!」と不安の連続でした)
成功がわかったうえで書くと、りんご酵母は干し柿酵母よりも発酵が目に見えやすい。目視だけではなく、液種そのものの香りや味の変化もわかりやすかったです。
今回はぼけりんごということで丸々1個使っていますが、果肉を食べた後の芯や皮だけでも液種は作れるそうな。廃棄するはずの部分を使えるなんて、エコですね。
レーズン酵母が最も初心者向けと言われていますが、あれレーズンがもったいなくてね……。
レーズン酵母を経験したら、次はりんご酵母がおすすめです。とても作りやすかったですよ。
ということで液種の話はここまで。
明日は中種を観察しながら作っていきます。
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