またまたたくさん頂いたりんごたち。嬉しいな、どうもありがとう。
ジャムはもちろん、りんごのタルト、セミドライりんごなどなどりんごを堪能し続けていますが、こんなにたくさんあるならやっぱりタルトタタンは作りたい。
でも、底が取れないタイプ(しかも酸に強い素材)の丸型がないな……と思っていたら、酸に強くて、オーブンに入れられる鍋なら代用できると知ったので、
家にあるル・クルーゼ(18cm)で作ってみます!
ル・クルーゼ ココットロンドを使いますが、それ以外でも
うちにあるル・クルーゼは深鍋のココットロンド、18cmの大きさです。下の分量だとりんご2kgは多かった。22cmくらいならもう少し作りやすいかもしれません。
蓋のつまみは樹脂のタイプですが、今回は蓋をせずに焼くので大丈夫。
ル・クルーゼ以外にも、ストウブなどのオーブンで焼ける鍋、または取っ手がとれるテフロンフライパンなどでも作れます。
つまり、(1)直火にかけられて(2)酸に強くて(3)オーブンでも焼けるの条件を満たしていればなんでもいいようですよ。
もちろん、火にかけられるならお菓子の焼き型でも。その場合は底が抜けないタイプを使います。
鍋焼きタルトタタンを作る
今回はりんごを大量に使います。色々とレシピを見るうち、りんごの量は正確でなくても大丈夫なんじゃない?と思うようになりました。要は、タルトの厚みに差が出るだけの話ですね。
なので、正味で約2kgくらいをぎゅうぎゅうに詰めて作ってみます。
無理やり詰め込んで2kg入りましたが、直径の大きい鍋ならより作りやすいはず。
材料(18cm鍋1台分)
【パイ生地(フィユタージュ・ラピド)】
薄力粉 125g
強力粉 125g
食塩不使用バター 150g
塩 2.5g
水 120ml
酢 小さじ1
打ち粉 適量
作り方は過去記事参照
https://yurukurashi.com/cooking/12798/
【フィリング】
りんご 2kg 今回は大小合わせて10個使いました
グラニュー糖 250g(りんごの12.5~15%くらい)
食塩不使用バター 100g(りんごの5%くらい)
水 少々
※タルトタタンに使うりんごは、旬のものでないとペクチンが足りず、冷やしても固まりにくいのだそうです。
今回は頂き物の新鮮なものを使ったのでしっかり固まりましたが、少々ぼけ気味(北海道弁)のりんごを使う場合はレモン汁を足すと固まりやすいようです。
作り方
- パイ生地を伸ばして直径20cmくらい(型より若干大き目)の円形に切り、フォークで空気穴をあけ、冷蔵庫で2時間以上冷やしておく。
鍋の蓋に沿って切りました。切り落とした端っこは、捨てずに丸めて冷凍しておきます。 - りんごは4つ割りして皮と芯を取り、さらに横2つに切る。
- ル・クルーゼ鍋に水少々とグラニュー糖を入れ、カラメル状になるまで焦がす。茶色く色づき、液体がサラサラになる直前で火からおろす。今回、ちょっと焦がしすぎたかも……。
- バターを加えて溶かす。
- ここで切ったりんごを入れるのですが、どう考えてもりんごが多すぎるよね!
ということでもう一回り大きな鍋にカラメルソースごと移して煮る。
崩さないように上下を返し、全体に火が通るようにする。徐々にりんごから水分が出て、嵩が減ってきます。
- りんごがクタクタになったらりんごだけをもともとのル・クルーゼにきっちり並べる。
全てが詰まったら、オーブンの予熱が終了するまで中火にかけておく。
加熱によって汁が出てきたら、蓋をして傾けるようにして元の鍋に汁だけ移す。 - 元の鍋に残った方の汁は焦がさないように煮詰める。
- オーブンを250℃に予熱し、りんごが入った鍋を入れて水分を飛ばす。
- 煮汁をなべ底が見えるくらいまで煮詰めたら、りんごが入った鍋をオーブンから取り出し、その上から注ぐ。(オーブンは引き続き250℃に熱しておきます)
汁を少し入れてはりんごをずらしながら底まで汁を行き渡らせる。無理に全量入れず、汁がりんごの嵩と同じくらいになったら入れるのをストップする。
- 煮汁がりんごの底の方まで行き渡ったら1のパイ生地を上からかぶせ、縁を中に入れ込むようにする。
そしてフォークなどで数か所貫通するくらいの空気穴をあけ、オーブンに戻して20分焼く。これ、急がないとりんごの熱でどんどん生地がダレてきます。急げ急げ! - 焼けたら取り出す。やっぱり鍋が小さかったかな?汁が吹きこぼれている部分があります。が、パイ生地はしっかり焼けている。
- 焼立てはボコボコ沸騰しているし、パイ生地も浮き上がっていますが、しばらく置くと沈みます。
これをすぐにひっくり返さずそのまま常温まで冷ます→冷蔵庫で一晩冷やす。冷やさないとりんごが固まらず、ばらけてしまいます。 - 一晩おいたら皿などの上にひっくり返し、鍋の周りをお湯を浸した布巾などで温めて中身を外す。今回、一瞬だけガス火にかけて温めました。
よかった、ちゃんと固まっています。ただ、室温に置くと結合が緩くなるので、切り分けたら残りはすぐに冷蔵庫にしまいましょう。 - 切り分けてホイップクリーム、バニラアイス、サワークリームなどを添えて食べる。
これで1/12くらいの厚さ。りんご部分が多いのでずっしり重みがあります。ほろ苦くて甘さがそれほど目立たないし、りんご好きなら1/8サイズくらいでも食べられると思います。
ちなみに添えているのは昨日作ったサワークリーム。ただのホイップよりは重く、バニラアイスよりは軽い。ちょうどいい。
今回、ル・クルーゼでりんごを煮るつもりでしたが、途中で作業を変更してもう一つ鍋を出しています。
後で気付いたのですが、これなら最初から大きい鍋でカラメル作り→りんごを煮るまで済ませて、後からルクルーゼにりんごを並べる、大きい鍋で煮汁を煮詰めるというふうにすれば済むことでしたね。
ほとんどりんごのほろ苦タルトタタン
砂糖をたくさん入れたわりに甘すぎず、結構苦みがきいている。カラメルの焦がしすぎかもしれません。お子様が食べる場合はカラメルをもう少し早めに火からおろした方がいいと思います。
でも、酸味のあるサワークリームを添えるとバランスがとても良かったです。りんごにコクを与え、苦みも乳脂肪で中和されました。
パイ皮は一日冷やしたことでしっとりしてしまいましたが、りんごそのものを楽しむお菓子なのでパイ生地の存在感は薄くてもいいのです。練りパイでも良かったかも。
パイ生地が少ない分、「りんご食ってる!」感が強いタルトタタンになりました。
大量のりんごも入れれば入るもんですね
いやー、タルトタタンって、自分で一から材料を揃えて作ろうとは思わないな……。
だって、この直径18cmに、りんご10個分が入っているのですよ。食べればあっという間!
なお、言い訳っぽいですが、本場のタルトタタンは底部(つまりひっくり返して上にくる面)が炭化するほどに焦がしたものらしいです。
ヨーロッパの方はお菓子もチョコレートもコーヒーも苦いものがありますもんね。苦みに慣れているのかもしれない。
大人の味のタルトタタン、りんごの大量消費も兼ねていかがでしょうか。
ということで今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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