
こちらの続きです
美味しんぼ24巻に登場する、至高のポークカレーを作っています。
昨日まで、スパイスを混ぜたり肉の下処理をしたり出汁となるストックを取ったりと細かく説明してきましたが、今日、いよいよ完成します。
そして、完成したカレーに合わせるご飯だけではなく、手作りチャパティ(やや失敗)も用意します。
これまでのまとめ
これまでにしてきたことです。
完成の前日
ガラムマサラを作り、それを一部取ってチャックマサラを作る
具となる豚バラ肉に下味を付ける
完成当日、お昼
下味を付けた豚バラ肉にライムの汁をかけ、蒸し器で2時間蒸す
玉ねぎと鶏ガラその他を2時間煮込み、ストックを取る(肉を蒸すのと同時進行)
チャパティを作る
漫画では炊いたご飯(ジャポニカ米のようです)のほか、チャパティが添えられています。
チャパティはナンよりも手軽に作れるので、インドの一般家庭ではこちらの方がよく食べられているのだとか。
粉をこねて寝かせてのばして焼くだけ、と、材料も手順も単純なのですが、どうも私が作ると膨らまない……。
結論から言うと今回も膨らみませんでしたが、作っている様子をお伝えします。
インドでは「アター」という全粒粉を使いますが、今日は家にある「臼夢」とい北海道産の全粒粉で。石臼引きなのでふすまも細かく、しっかり香ばしいのになめらかで食べやすいです。
今回はご飯もあるので2枚分、少量です。
粉100gに水75ml、塩2つまみを加えてHBでこねる。
5分くらいこねてなめらかになったら、内側に油を塗ったラップで包んで30分以上寝かせる。
この日は2時間寝かせたので、冷蔵庫に入れました。30分なら室温でいいと思います。
実際はカレーの仕上げが完了後、チャパティの焼きに入っています。焼き立ての方が絶対に美味しい。
寝かせた生地のラップをはがし、打ち粉をたっぷり振った台の上で2等分する。
油が足りなかったのか、ラップがくっついてしまいました。あと生地が緩かった。
水は65mlくらいでもいいかもしれない。
等分した記事は丸めて、円形に、5mmくらいの薄さに麺棒でのばす。
どうもきれいに円形にならない。
これを、油を引いて拭き取り、ガンガンに熱したフライパンで焼きます。
油は引かないという説と引くという説があり、美味しんぼでは「ギイを引く」とあるので、私も油を引いてみました。
持ち上げたところから伸びてしまい、5mmどころではない薄さになってしまいました。
焦げ目がつくまで両面焼いて、直火で焼くとふくらむはずですが、全くそんな気配なし。
結局いい感じに焦げ目がついただけで終わり、溶かしバターを塗って畳んでできあがり。
至高のカレー 仕上げ
さて、いよいよカレーの仕上げです。
昨日お話ししたスープストックにガラムマサラを適量入れて風味を整える。
大さじ2くらいは入りました。多すぎるということはありませんでした。
見た目と香りはまさにスープカレーの汁。
しかし、やっぱりビッグカルダモンの香りが強いな……。
ついでに、漫画では書かれていない塩を加えて味を調えます。このままでは塩気の無いただのだし汁なので、塩を入れないということは無いはず!
さて肉です、肉のタコ糸を切り、一口大に切る。ここでは棒状の豚バラ肉を使ったので、1.5cm幅くらいにスライスします。
間に挟まった玉ねぎチーズも一緒に入れます。
この肉をストックの鍋に入れて軽く煮込む。
豚肉の蒸し汁は、上に溜まった脂をうまく取り除き、下の水分だけにして一緒に鍋に入れてしまいます。
ぐつぐつと10分くらい煮て、浮いてきた油を掬って、やっと完成です。
ご飯とチャパティで食べる
ご飯は普通の日本米、水少なめで炊いています。
盛り付けとテーブルセッティングにもっと改善の余地がありそうですが、もう正午からずっとキッチンに立ちっぱなしで疲れたので、これで勘弁して下さい。
まずカレーだけで食べてみる。
肉はトロットロです!
汁には鶏ガラの出汁と玉ネギの甘味、ヨーグルトやチーズのコクが良く出ています。
油分をできる限り掬ったのであっさり目なのですが、しっかりうま味がある。
ストックの状態ではカレーと言えない味だったのが、ガラムマサラの香りが加わると一気にカレーになる気がします。
そして、豚肉にまぶしたチャックマサラの酸味が溶け出していて、酸味、甘味、塩味のバランスがうまく取れた液体に変化していました!この酸味ある汁、やっぱりスープカレーに似ている。
肉は長時間蒸したおかげで柔らかく、でも味が抜けていなくて、むしろにんにくしょうがペーストやチャックマサラのおかげで複雑な味になっています。
こんなにうま味が残っているのは、スープで煮込まず、別に加熱したからでしょうね!そして赤身部分も柔らかくほぐれる。
角煮カレーみたいな感じなので、日本米にもよく合います。
もちろんチャパティにも。汁に浸して食べるもよし、こんな感じで角煮サンドみたくするのも良し。
全粒粉と焦げた部分が香ばしい。
とろみがついたジャパニーズカレーとは全く別な食べ物なのに、スープカレーに近いということから強い親近感を覚える味でした。
漫画の中の人のように「お……、おっ!」とまではならなかったのですが、スパイスの三重奏が複雑な味を醸し出しているというのは理解できました。
美味しいです。手間をかけた甲斐が十分に感じられる味です。
じっくりカレーを作るのって、在宅時の時間潰しにいいですよ。達成感がすごい!
食べるのはあっという間ですけどね!
半分残ったカレーは、野菜を足してスープカレーにした
出来上がり当日で6人分の半分くらいは食べてしまいました。あっさりしているからするする食べられるんです……。
で、残りは翌日、肉も少なくなってきたので揚げなす、エリンギ、人参、ゆで卵を足してスープカレーっぽくして食べました。野菜の具が入ると、一気に慣れ親しんだソウルフードの味に……。
ちゃんとチャパティも焼いた!(またうまくできなかった)
こちらの方がボリュームが出て、栄養バランスも良くなるので好みでした。
肉とソースのみ、というシンプルさが「至高」たるゆえんなのだと思いますが、やっぱり野菜が入ると美味しいね。
雁屋先生、すみません。
ということで至高のポークカレー作りはここまで!あー長かった、作るのも書くのも頑張りました。
最後までお読みいただき本当にありがとうございます!
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