今の時代はどうかわかりませんが、私が若かった頃は「君の手料理が食べたいナ!」なんていうのが女性への口説き文句と言うか、家に上がる口実と言うか、そういう風潮がありました。
今アラフォーくらいの方々なら、そういう時代があったのを覚えていますよね。
私も少ないながらも人並みにそういう機会があって、料理も好きな方なので、というか料理を仕事にしていたので、そういう誘いがあれば「望むところだ!」と受けて立っていました。
しかし、そんな料理好きな私でも「こいつに二度と作るか!!」と吐き捨ててやりたくなるような思いもさんざんしてきました。
今回はその記憶を成仏させるため、そんな思い出をいくつか書かせて下さい。
特に、「今それ言う?」みたいな発言を中心にまとめてみました。
詳しいシチュエーションまで書きませんが、彼氏彼女、またはそれ未満でもそうなる気配がある男女間での会話だと思って下さい。
※今は女性に料理を押し付ける発言は男尊女卑だ何だとうるさく規制されますが、今から10~20年前、2000年代くらいの話です。ご容赦を……。
「普通に美味しい」
作ったものを食べさせて、「どう、美味しいかい?」と聞いてこのセリフ。
頼まれて手間かけて作ってやってこれか!とイラっときてしまいました。
これ、結構気付かずに言っている人いると思います。私以外にも言われたことがある女性、または言ったことがあるという男性何人かに会いました。
自分から作ってって言って、その評価に「普通」って付けて、褒めているつもりなんでしょうか。
「美味しい」でいいじゃないか!
「これすごい不味いから!失敗作だから!」と言われたものが美味しかったら「普通に美味しい」というのはわかる。
でもね、そんな謙遜もしていない、ここ一番の得意料理に対してそれは……。(得意なものを作ってと言われた)
「俺、○○にはうるさいんだよね」
これは食べさせる前に言われて腹が立ったことですね。
彼氏がなぜか海原雄山モードになっている。お前の腕を試してやろう、みたいな感じで、上から目線で言われてしまった。
「俺はぁ、○○に××が入っているのは認めてないから!」とか、「●●(そいつの嫌いな物)は人が食べるものじゃないと思っている」とかも言われた。ゴチャゴチャ言ってないで、ただ好きだ嫌いだでいいでしょうが!
作る手間だけではなく、キッチンも食材も光熱費も食べるスペースも私もちなのに、なんでこんな上から目線でいわれなきゃならん。
味にうるさいキャラの方が作り甲斐があるって勘違いされたのだろうか。
食べた後に「○○にうるさい俺も認める味」みたいなことを言われましたが、こいつマジでうるせーな!と思ったのは内緒です。一応付き合いたてだったんで……。
「美味しいものが食べたいというより、単純に尽くされたい」
このセリフ、当時はあんまり意味がわかっていませんでしたが、今思うと結構闇が深いですよ。
常日頃無理な注文を付けてくる人で、私も料理人としてそれに応えようと頑張ってしまっていたんですよね。なんか無理難題言われると燃えちゃう性格で……。
当時私は実家住まいで、相手とは車で2時間の距離に住んでいたのですが、「おにぎり食べたい」だの、「スープの素を使っていないスープが飲みたい」だの。
作ってやりたくてもうちには呼べず、相手は寮生活で台所なし。(電子レンジはあり)
そんな相手に、おにぎりやらスープやらを実家で作って持って行きました。食べたいというものを断れない性分なので……。
そんな無理難題に対応し続けているうち、彼の本音が出た発言がこれ。これらが本当に食べたいのではなく、わがままを聞いてもらうことで愛情を確認していたんですよね。
なんだよ、試し行動かよ!相手、結構年上だったんですけどね。
季節の野菜のポタージュも、新米に塩ウニを仕込んだおにぎりも、味なんてどうでもよかったってことです。(全て実家からの拝借物ですが)
作ったポタージュの残りを親が食べ、大変好評だったのが唯一の救いでした……。
「お母さんのより美味しい」
普通、お嫁さんとか彼女の料理にその評価します?いや、結構いるのかもしれない。
あんたのお母さんはどれほど料理上手なんだよと聞いてやりたかったが、付き合って間もないころは聞けないですよね。
顔も知らない彼氏の母と勝負する気は無かったのですが、食べる本人は比較しているものなんですね。
お世辞だとしてもお店のより美味しいとか言って欲しいところです。
褒めているつもりでも、マザコンが透けて見えてますよ!
「家に呼んでもらう口実だったんだけど……」
やっぱり実家暮らしの頃の話で、友達ならまだしも異性を家に呼ぶなんてとてもとてもできないような頃のこと。
「君の作った○○が食べたい」と言われ、家に呼べないし、仕方がないからお弁当として持って行くか……と思って作って持って行ったときのこと。
美味しいと言って食べてはくれるものの、何だか思ったより嬉しそうではない。
その理由は上記のセリフでした。
私も若かったんでそう言われるまで意図を察せず、「ハッ……!!」となってしまいました。
これは、相手というより察しが悪い自分に腹が立った経験です。
実家だったし、その発想は無かったわ……。
酸っぱい思い出ばっかりよ
……とまあ、若かりし日の男女交際と料理にまつわるセリフを思い出しながら、酸っぱい気持ちでいっぱいになりました。
これだけのエピソード、全てが別々の人じゃなく、同一人物による発言もいくつかあります。そいつ今どうしてるんだろ。
そして、一部ですが今の旦那による発言もありますよ。
こんなことを言われながらも結婚に辿り着いたということです。
結婚してからは、こういった発言はその都度厳重注意することで改善してもらいました。言えば直るもんですね。
たまにはこんな雑談をしてみました。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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