「食パン1斤」って一体どれくらいなの?1斤、1.5斤食パン型の内容量を確認する

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型 料理・食べ物考
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型

食パンの型には「1斤」「1.5斤」「2斤」などありますよね。

私は雑な性質なので、自宅でパンを焼くとき、レシピを見て「1斤」と書いてあるから家にある1斤型ならどれでもいいか、また、1.5斤型で焼きたいから単純に材料を1.5倍すればいいのか?などと安易に考えたりします。

でも、同じ1斤でも型のメーカーによって縦横高さが違ったりするので、「これらは本当に同じ容量なのか……?」と疑問に思うことがあり。

 

今家にある型の容量はどれくらいなのか、この機会に調べてみることにしました。

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うちにある3つの食パン型の容積を調べる

我が家には食パン型は3つあります。(上の画像のですが、使い込みが過ぎて汚いものもある……。)

左から順に、横長タイプの1斤(富澤商店)、その縦横比とほぼ同じで一回り大きくした1.5斤(どこかのホムセンで買った)、それよりも短めで断面が大きく焼き上がる1.5斤型(かっぱ橋浅井商店)。

本当はこれに加えて正方形に焼ける1斤型も欲しいのですが、まだ買っていない。

富澤1斤型は内寸185×90×H95mm、ホムセン1.5斤は内寸210×100×H105mm、浅井商店1.5斤は内寸 120×180×H120mm。

この時点で、計算すれば容積はわかりそうなものですが……。

 

敢えて、これらの容積を水を注いで重さを量って調べます。

どれも油をなじませて焼き付けてあるので、あまり水に触れさせたくないんだけれど、調査のためだから仕方がない。

1斤

1斤型は1603g。

 

ホムセン

1.5斤型(ホムセン)は2209g。

 

浅井

1.5斤型(浅井商店)は2494g。

 

※食パン型は完全に角が閉じていないらしく、水を注いだ尻からぽたぽたと漏れ出てきます。

そのため、中の水の重さにも誤差が出ていると思います。「大体」ということでご了承くださいませ……。

 

えー、全然違うじゃん。二つの1.5斤型の容積はかなり違う、つまり同じレシピでも型が変われば同様には焼けないということ。

そして1斤と1.5斤を比較しても、きっちり1.5倍ではない。

1600を1.5倍すると2400ですが、ホムセン1.5斤は200くらい少ないし、浅井1.5斤は100くらい多い。どちらかと言えば浅井の方が近いという程度。

 

蓋をせずに焼くなら多少高さが変わるだけで問題無いでしょうけど、蓋をして角食にするなら、密度が変わってくるということになるので、型によって容積が違うのは困る。

つまり、自分の思うようなパンを焼くためには、何度か試し焼きをして、粉の量や発酵の倍率を変えていかなければいけないということか……。

 

パウンド

ついでに、210×80×60mmのパウンド型にも水を入れて量ってみました。

 

こちらは1693g。1斤型に近い。ということは、食パン1斤の材料を使えば、パウンド型でもそれなりのものが焼けるということになります。

そもそも「1斤」という単位は

そもそも、日本における「1斤」という単位は重量を示すもので、g換算すると1斤=600g。

しかし、パン屋さんにはこんな暗黙の了解があるようです。

 

パン業界では12.5cm四方で重さが340~500gの範囲を1斤としているのだそうな……。元々の重量、600gには満たない。

今は「食パン」という商品名でも12.5cm四方でないものもありますが、「1斤」の表記はどこのお店でもしていると思う。

 

しかしながら、重さの幅が広いですね。

どういう流れでこの暗黙の了解が生まれたかはわからないのですが、これなら型ごとに容積が違うことにも納得がいきます。

 

でも、型とレシピの組み合わせによっては、全く思うようにいかない可能性もあるということですよね……。これは困った。

本当にコスパが良いパンとは

しかし340gと500gでは幅がありすぎる。別々な店で同じ1斤のパンを買ったつもりなのに、このお店のは340gで、別なお店のは500gということもあり得るんですよね。食パンは半分くらい小麦粉でできているので、粉が多いパンと少ないパンなら、前者の方が腹持ちがいいに決まっている。

1.5倍近い重量差。これを踏まえないと、本当のコスパの良さはわからないということになる。

 

ちなみに、家庭向けの一般的な食パンレシピでは小麦粉を250g使うものが多いです。たまに、300g使用するという本もありますが……。

今度、焼き上がったパンの重量も量ってみようと思います。

パンには焼減率といって水分の抜けによる減少があるので、原材料の重量を足せば焼き上がりの重さが出るわけではないんですよね。

食パンは一般的に焼き上がり時に8~10%の重さの減少があるそうです。それ以下は焼きが足りないし、それ以上なら焼きすぎ、という目安にもなる。

結論:パンの「1斤」は目安でしかない

まとめると、パンの「1斤」は世間で言う「ミニトマト1パック」とか、「ワンピース1着」みたいな、とても曖昧なものということになります。

私もここで調べるまでは、そんな変動があるものだとは思ってもみませんでした。だって「斤」は、「g」や「ポンド」のような、不変の単位だと思っていたので……。

 

つまり、お店ごとの食パン1斤は同じ量ではなく、それに伴って「5枚切り」「6枚切り」の一枚当たりの重量も変わるということです。

ということは、使用する粉の量が変わり、栄養価も原価も変わるということになりますよね。

1斤(または1枚)当たりの粉の使用量、このあたりをパン屋さんは明確に表示してほしいなぁ……。

「うちはたっぷり粉使ってます!だから同じ1斤でもコスパがいいんですよ!」と宣伝してくれれば、私は買います!

 

ということで今回はこんな話でした。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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