精進料理の定番、ごま豆腐。
スーパーでも出来合いのものが買えますが、自分で作ると味は格別です。
調理師学校時代に作った記憶を頼りに、手間暇かけて作ってみました。
ごま豆腐を作ろう
巷にあるごま豆腐のレシピは手軽に練りごまを使用したものが多いのですが、今回は手間をかけること自体が目的なので、粒のままのごまをすり潰して作ります!
ごま豆腐の材料(4~6人分)
計量前の材料がこちら。ここから、ごま100g、くず粉60g、水カップ3杯使います。
ごまは皮むきタイプの方が潰しやすいです。少量パックはあまり売っていませんので、手に入らない場合は普通の白いりごまで作れます。
作り方
- ごまをする。(ごまは煎り直ししません)1時間くらいかけてしっかりすります。
すり始めはこれくらい。
↓10分後。
一気にたくさんのごまをするのではなく、このように土手を作って少しずつ落としてすっていった方が効率が良いです。
↓20分後。
ちょっとダマ感が出てきましたね。
↓30分後。
かなりペーストに近くなってきましたよ。
↓40分後。
油がにじんできました。このあたりからゴムベラですり鉢に付いたごまを削ぎ落しながらすり続けます。
↓少し経過して1時間後。
もう完全に練りごまですね。ここでごますり終了にしました。 - すり鉢に少しずつ水を加え、その都度混ぜます。(水はカップ1/2分残しておく)
一気に加えると溶けにくいので、少しずつ。 - ごまを溶いたら、別容器に入れたくず粉に残しておいた水を加えて溶きます。
くず粉は手で溶いた方がダマが残りにくいです。もちろん手はきれいに洗ってね。
- 溶いたくず粉をすり鉢に入れ、ごま水とよく混ぜ合わせます。
- 4をさらしで漉します。さらしは大き目のものを用意しておいた方が良いでしょう。
まだちょっとダマが残ってますね。水を一気に入れすぎたか……。 - さらしで液体を濾して、しっかり絞ります。搾った液はボウルや鍋に溜めておきましょう。
残ったカスがこちら。
こう見えて、まだごまの成分がたくさん残っています。その最後の一滴まで絞り出したいところ。 - さらしに残ったごまを、さらしごと6の液体に入れて手で揉み出します。(手はきれいに洗ってね)
- 揉み出し続けること15分。かなりごまのカスがサラサラになってきました。
このごまかすは捨てずに味噌汁に入れてごま味噌吸いにします。無駄が無い! - さて、ごまのエキスを絞り出した液体を加熱していきます。液体を一旦底から混ぜて沈殿を均一にし、液が入った鍋を中弱火にかけます。
絶えず木べらで底から混ぜ続けながら、ゆっくり温めていきます。一気に強火にすると舌触りが悪いごま豆腐になるので注意。
↓10分後
ちょっととろみが付いてきたのがわかりますか?これくらいになると、一気に固まってきますので気が抜けません。
↓20分後
これくらいになったらもう良いでしょう。レシピには「へらで持ち上げられるくらいまで」と書かれていたりしますが、大丈夫、多少ゆるくても固まります。 - 9の液体を(くっつき防止のため)水で濡らした容器に流し、室温で冷やし固めます。
適当に元にある容器に流しましたが、流し函などがあると隅々まで角が立った仕上がりになります。 - さて、室温(と言っても真冬の北海道の玄関なので12℃くらい)で5時間ほど冷やしました。
しっかりプルプルに固まっているのがわかりますよね。
- これを食べやすい大きさにカットし、わさびと麺つゆ(お好みでとろみ付けしても)をかけます。
どうでしょうか。夜になってしまったので、照明の関係で色味が変わってしまっていますが……。
ちゃんと固まっているでしょう?
今回は一般のごま豆腐よりもごま多めで作っているので、かなり濃厚な味わい。
昔作ったごま豆腐はもっとくず粉が多くてブリンブリンした仕上がりでしたが、今回は緩めで優しい食感です。これくらいの方が好みだなぁ。
若い頃はあまり美味しさがわかりませんでしたが、今はちゃんとわかります。大人の味ですね。
余ったごま豆腐は
意外とスルスル食べられるので明日中には食べきれると思いますが、万が一残ってしまったら「天ぷら」にすると美味しいらしいです。
デンプン質で固めているものは冷やすと固くなりやすいですが、再加熱するとちゃんと美味しくなります。
なので、翌日食べる分は室温に置かず、いっそ冷やして揚げて食べた方が衛生的にも良いですね。
今回のごま豆腐は、昔ながらの方法で丁寧に丁寧に作りました。
練りごまで作ったごま豆腐よりもくどくないので(練りごまは結構強めに煎ったごまを潰しているのか、香ばしすぎるんですよね)、身体が弱った人の栄養補給にもおすすめです。
ストイックに料理したい人におすすめですよ!
では、今回はここまで!
最後までお読みいただきありがとうございます!
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