今日は北海道弁をまとめてみました!
テーマは「悪口」!
TVなどでは、北海道弁を話す人がかわいいとかなんとか言われますが、方言はその土地の言語ですから、いい意味の言葉だけではなく、耳を塞ぎたくなるような悪い意味の言葉、つまり「悪口」もたくさんあるのです。
今日はそれらをいくつかご紹介します。(意地悪な表現など苦手な人はスルーをおすすめします!自分も書いていてかなり気が滅入った)
はんかくさい
全国的にもかなり有名な北海道弁、「はんかくさい」。
「愚か者」とか、「バカバカしい」「あほらしい」などの意味で使われます。
「はんかくさい遊び」「はんかくさい言い訳」など、行為や言動に対しても使いますが、人に対して使われるときは完全に悪口でしかない。
それも、「あいつははんかくさいことをする奴だ」というくらいならまだマイルドな悪口で、
「あいつははんかくさい奴だ」と言うと、これはもう「愚か者」という意味になり、人格否定の域に入ってきます。
からっぽやみ
「空っぽ」+「闇」の組み合わせだと思いますが、意味としては「怠け者」「働かない奴」。
使用例として「あいつはからっぽやみだから仕事を頼んでも無駄だ」など。
定職に就かない、今で言うニートという意味でも使われますし、職に就いていても手を抜いたり怠けがちな人にも使われます。
仕事が関わる方言なので、子ども同士ではほとんど使われません。大人になって北海道弁が強めの地方で働いていると、よく耳にする機会があるようです。
みったくない
見た目をけなす北海道弁です。「不細工」「醜い」などの意味で使われます。
人に対してのみ使う言葉ではなく、「みったくない出来の団子(いびつな出来のお団子)」とか、「みったくない字(汚くて読みにくい字)」など、モノに対しても使われますが、やっぱり人を貶める悪口として使われる場面が多いです(私の周りに口が悪い人が多かっただけ?)。
直接的に容姿をけなす言葉ですから、余程の口喧嘩か余程の陰口でしか使われませんが、今思えば、それでも言っちゃいけない言葉だなと認識しています。いや私は言ってませんけど、むしろ言われる側でしたけど……。ほんと田舎ってさぁ……(自分の出身地に対する偏見)。
この言葉、性格的な醜さには使われないことから、「見たくない」という言葉が語源でしょうか。(性格が悪い人には「いじくされ」「いじくそわるい」などという言葉が使われる)
いいふりこきのしらみたかれ
最後。最強のパンチが効いた悪口です。「いいふりこき」は結構知られた北海道弁だと思います。格好つけとか見栄っ張りとか、そういう意味で使われますね。
それに「しらみたかれ(しらみたかり)」が付くと、格好つけているのにしらみがたかっている状態、つまり見た目だけ気遣って根本的な部分には手が回っていないことを意味します。
今の時代はしらみがたかるような場面はあまりありませんが、昔ならしらみがたかるような不衛生な状態、つまりお風呂に入っていないとか、歯を磨かないとか、不潔にしている状態で高価な服やアクセサリー、派手なメイクを施しているような人に向けて使われます。
悪口として使われるときはもう最大級の蔑みを含んでいることが多いですが、だからこそ、「いいふりこきのしらみたかれと言われないように気をつけなさい」と親や祖母に言われて育ちました。
貶しているわけではなく、教訓として「目先のおしゃれをする前に根本的な部分を整えなさい」という意味ですね。
まあ、しかし、田舎の人間は口が悪い。
田舎の悪口は攻撃力が高い
以上、北海道弁・悪口部門でした。
なかなかに意地悪な言葉ばかりで、書いている自分が言われたような気になってちょっと凹んでしまいました。
でも、田舎の方では、日常会話で使われるような言葉なんですよね……。私の出身地だけかもしれませんが、悪口のバラエティの豊富さ、攻撃力の高さは異常だと思います。それなのに口に出すことのハードルが低い。
(個人的見解ですが)北海道でも、あまりよその人が入ってこないような奥まった地域は悪口が娯楽と化しているところがあるので、こういう言葉が発達した(または生き残った)とも考えられます。
いやぁ、この風習がいけないことと若いうちに気付けて良かった。
なんか後味の悪い話でしたが、今日はここまで。
次は、北海道、特に田舎の良いところをまとめたいです……。最後までお読みいただきありがとうございます。
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