うちにはぬか床があります。
野菜を漬け込むうちに水分で床が緩くなる→足しぬかをして調整する、を繰り返すうち、ぬか床が増えて増えてタッパーがいっぱいになってしまうのです。
その増えすぎたぬかを利用して、たまに肉のぬか漬けを作ります。肉を漬けたぬか床は捨てるほかないので、余剰分を使うくらいでちょうどいいからです。
前にとりむね、豚ロース、鹿もも肉をぬか漬けにしてフライパンで焼く料理を紹介しました。

今日は、どーんとブロック肉を丸ごとぬか漬けにして、それをオーブンでじっくり焼いてみようと思います。
本当は足しぬかではなくスポンジで水分を抜けばいいらしい
お見苦しいですが、これがうちのぬか床です。まる2年ほど経過しました。
最初はジップ袋で事足りる量だったのが、足しぬかするごとに増えて増えて、今や漬物用大型タッパーいっぱいに。(4~5kgくらいある)
本来は足しぬかではなく、床に浮いた水分をスポンジなどで吸い取って調整するのが正しいぬか床の管理方法だそうです。
が、きれいなスポンジを用意するのが面倒で、ついつい炒りぬかと塩をドバっと入れて混ぜるだけで済ませちゃうのよね……。
現在、塩分はちょっと強め。気温の上昇のせいか発酵も強めのぬか床です。肉を漬けるなら、酸味はともかく塩分は強めの方が美味しくできると思います。
食べる3日前に漬け込む
500gくらいの豚肩ロースブロックです。これを丸ごとぬか漬けにしていきます。
塊肉なので3日漬けます。つまり、食べたい日の3日前に仕込めばいいということです。
味のしみ込みをよくするために、肉にフォークで穴をあけます。
そして黒胡椒をすり込む。それ以外は味付け無し。いや、和風で食べるなら黒胡椒もなくてもいいかもしれません。ぬかの味が全てを左右するので、変な味になっちゃったぬか床は使わない方がいいと思います。
ラップを敷き、ぬか床を広げ、肉をのせてさらにぬか床で覆うようにします。
今回ガーゼで包まずに直接ぬか床で包んだら、やっぱりぬかを落とすのが大変でした。これから作る方は是非ガーゼで包んでからぬか漬けにしてください。
ぬかごと肉をラップで包み、さらにジップ袋に入れて冷蔵庫に入れる。
これで漬け込み作業は終了!冷蔵庫に入れたまま3日待ちます。
3日後、オーブン焼きする
3日漬け込んだお肉のぬかを払い、軽く洗い流します。
これをこのままオーブンに入れて焼くのですが、肩ロース肉なので脂が出ることが予想されます。
そのため、天板に直接のせるのではなく、ホイルやオーブンシートを敷いたり、耐熱皿にのせて焼くといいと思います。
付け合わせとして固ゆでのじゃがいもと生のブロッコリーも並べます。右上のホイルの中身は新にんにく。肉のぬか漬けに合うのです。
この天板を180℃に予熱したオーブンに入れ、50分焼く+庫内で余熱15分。
焼き上がり、中心温度が75℃になっていることを確認済みです。砂糖が入らないので、長めに焼いても肉が焦げ焦げになることはなさそうです。
しかし縮んだなぁ。
これを適度な厚さにスライスして、付け合わせとともに盛り付けてできあがり。
……の前に断面チェック。ちゃんと中まで火が通っています。牛肉ならともかく、豚肉なので中までしっかり火を通したい。
塊肉をオーブンで焼く場合、肉の大きさとか形状により、何分で火が通るかまちまちです。
そのため、ある程度焼けたら中心温度を計測して焼き上がりと確認すると良いと思います。
ぬか漬けローストポーク、完成!
ぬか漬けローストポークの完成です。
香りは香ばしい肉の焼けた匂いが主で、その中にかすかにヨーグルトのような酸っぱい匂いがあります。
味。しょっぱめのぬか床に漬け込んだため、表面にはしっかり塩味がついています。中心に向かって味は薄くなるけれど、ちゃんと中まで味がしみている。フォークで穴をあけたおかげでしょう。
塩味とは違ううま味があります。野菜のぬか漬けと違い酸味はほとんどなし。豚の脂のコクと甘味が酸味を打ち消してくれているのかもしれません。
そして画像にはありませんが、一緒に焼いたホイル焼きにんにくと一緒に食べるとまた肉のうま味が引き立ちます。ぬか漬けの香りと相性がいいんですよね。
これ、本当に美味しくて、500gのお肉を2人でほとんど食べてしまいました。
夕食のおかずとしてご飯と合わせましたが、ハムや塩豚のようにパンにはさんだり、パスタに入れても美味しそうです。残量が無いので試すことができなかったのが残念。
ごちそうさまでした!
ぬか漬けにしたら美味しそうなもの、何がある?
これまで、ぬか漬けにできそうな野菜はほとんど漬け、チーズ、肉も豚鶏鹿など漬け込んできました。
まだまだぬか漬け可能な食材はありそうなのですが、どのあたりから攻めればよいだろう。
ゆで卵や豆腐はよく聞きますね。まだ試したことはありませんが。
魚のぬか漬け、ぬかにしんやぬかさんまはスーパーでも売られているのですが、あれは発酵したぬか床ではなくて、大量に塩を入れた炒りぬかをまぶして漬けるからちょっと違うかな?
これから暖かくなってぬか床も元気に発酵するはずなので、また色々と試してみます。
ということで今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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