干し柿で天然酵母が起こせるらしい……。
そんな話を聞いた矢先、ちょうど干し柿を人から頂きました。
そのまま食べても美味しい「いい干し柿」らしいので、ちょっともったいないですが、2つばかり拝借して天然酵母を起こしてみようと思います。
過去にいくつか天然酵母を起こしてみたのですが、どれも満足のいく仕上がりとは言い難く、例にもれず今回の干し柿酵母も上出来には程遠い……。
それでも記録しておく価値はあると思うので、恥を忍んで書かせていただきます。
(実際数年前の天然酵母記録、今かなり役に立っています)
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紆余曲折の干し柿酵母液種
天然酵母の先達であるあんこさんの「自家製酵母で作る毎日食べたいパンとおやつ」に干し柿酵母の作り方が載っているのですが、日ごとの変化が写真付きで掲載されているわけではないので、分量だけこちらを参考にし、あとは手探りで進んでいきます。
開始1日目 水と砂糖と干し柿を瓶に入れる
干し柿2個に対し、水と、水の重量の1割のきび砂糖を入れ、よく混ぜる。
瓶の蓋を緩めにしめて放置。室温24℃くらい。
2日目~3日目
24時間後くらいの様子。ほとんど変化は無い、水面の泡は振ったときに生じたもので、自然発生ではない。3日目もほぼ同じ。
4日目
4日目の朝になると、振ったとたんにかなり泡が出るようになりました。蓋の縁からピチピチと空気が漏れる音がする。
しかし、この日の夕方頃には干し柿が溶けてどろっとしてくる。泡も旺盛に出る感じじゃなくなった。
あまりに液体がどろっとしすぎてて、オリが出るとかそれどころじゃない気がする。
もしかしたらここで完成なのかしら?と思って一晩冷蔵庫に入れて、翌日中種に移行しようとしてみる。→発酵力が弱すぎてダメでした
5、6、7日目
中種がうまくできなかったので、5日目の夜に冷蔵庫から出して引き続き液種を育てる。液体に甘さが無くなっているので砂糖を小さじ1くらい足す。
砂糖がいい栄養になったのか、6日目の朝まで放置するとこんな感じで分離してくる。
でも振るとまたドロッとした液体になる。
液はかすかーに酸味が出てきているので、乳酸発酵しているのかも?ヨーグルトのような香りもする……。
ここで半分取って冷蔵庫で休ませ、翌日中種作りしてみます→そこそこ発酵したけど成功とは言い難し
7日目も同じような感じで、泡が出て分離する→振るとドロッとする状態。
8日目
中種に半分使って量も減ったし、瓶もちょっと縁など汚れてきた気がするので、煮沸した小さめの瓶に入れ替えます。
この瓶の蓋がちょっと傷んでいたので、ラップ&輪ゴムを蓋代わりにする。
移し替えるのに使ったスプーンをちょっと舐めると、さらに酸味が出ている。でもやばい感じではなくフルーティ。
夜になるとかなり気泡が落ち着いてきた。
9日目
9日目はもう見た目の変化はほとんどなし、この日は丸一日室温に置いてから完成とします。
液体は甘酸っぱい。前に舐めた酢酸発酵の酸味とは違う(かつて酢酸発酵させたことがあるんです)。
そのためまだ大丈夫と判断し、これ以降は冷蔵庫保存。
しかし、やっぱりオリは発生しなかったな……。
一日冷蔵庫保存した液種で中種を作ってみました。上出来とは言えないが、それなりのものができた。
この詳細は明後日書きます。
よって、液種はこの日で完成とし、冷蔵庫の奥に保存中です。
毎度の如く「顕微鏡買うかな……」と思う
天然酵母に着手すると毎回思うのが、「顕微鏡でどれくらい育っているか見たい」ということです。
やっぱり何より、目で見て確認するのが確実ですよね。天然酵母の場合は微生物ですから、どれくらい増えているか見たいのです。預金通帳の残高を見るように……。
今ちょっと調べたら、やっぱり2000倍くらいのは1万円以上しますね。道楽には大きい出費だわ……。
余談ですが、料理やお菓子作りよくやりますけど、自分の感覚って本当に当てにならない。温度も味覚も。
だから、よほど雑にやりたいとき以外、手計はほとんど信用しません。
これは調理を学ぶ前に栄養士として勉強したことが下地にあるからでしょうね。
だから、単純に数字が出ないもの、目に見えないものが最も怖い……。
食中毒とか、アレルゲンとか、ウイルスとか、人の気持ちとか……。
そんなことはさておき(こういった雑談は別な日に料理食べ物考のカテゴリで書きます)、明後日は中種を作った記録をまとめて載せます。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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