ちょっと牛乳を買いすぎてしまったので、前々から作ってみたいと思っていた「フェタ風チーズ」を作ります。
フェタチーズというのはギリシャのチーズで、羊乳や山羊乳の固形分を押し固めて塩漬けしたものです。
日本でも、カルディや大き目のスーパーで見かけますね。
「フェタチーズ」と名乗れるのはギリシャ産のものだけだそうですが、それに近いものなら自作カッテージチーズを圧搾して塩漬けすれば家庭でも作れるのでは……、と思い立ったので、牛乳が豊富にある今、作ってみます!
ちょうど(と言っては語弊があるか)牛乳が余っている、消費してねという報道が流れているので、その貢献にはなったと思います!
牛乳消費のためにも是非!大丈夫、牛乳1リットル使っても、大した量はできません。
フェタ「風」の塩漬けチーズを作る
ギリシャ。地球儀上だとこのへん。
地中海、エーゲ海に囲まれた温暖な気候の国。
神話、オリンピック、オリーブオイル……。心をくすぐる要素で溢れる国です。
サントリーニ島に死ぬ前に一度行ってみたい。
さてチーズ作りです。
ここで作るものはフェタチーズを名乗ることはできません。そもそもギリシャ産ではないし、羊乳や山羊乳ではなく牛乳を使っているからです。
まず、用意するのは牛乳1リットル。いつも飲んでる1本200円弱のもの。
そしてレモン。あとは大量の塩。
道具は鍋、木べら、ザル、清潔なガーゼ(さらしでもOK)、タッパー。
牛乳を火にかけ、鍋の縁がふつふつ言うくらいまで加熱します。
火を止め、そこに絞ったレモン汁1個分加え、木べらで分離するまで混ぜ続けます。
透明な汁と白い固形物にしっかり分かれたところでガーゼを敷いたザルに流します。
しばらく置いて水分が下に落ちきったらガーゼをまとめ、さらに絞る。
中に溜まったものがカッテージチーズ。これはこのまま食べることができますが、今日はここからフェタ風チーズを作っていきます。
ガーゼの中身を四角く寄せ、中身がはみ出ないようにキッチリ包みこんだらザルに載せ、上から重石を載せてさらに水分を抜きます。
塩漬けするタッパーよりも一回り小さいサイズにしておくことで塩を余分に使うことを防ぐ。
30分ほど冷蔵庫に置いて豆腐のように固まったら、ガーゼに包んだまま塩をたっぷり入れたタッパーに入れる。上からも塩を入れて埋めるようにします。
塩に漬けたこの状態で3日ほど冷蔵庫で放置します。
本式の製造方法としては塩水に漬けこむのですが、本場ギリシャでも昔は塩に直接漬けていたということなので、これでも大丈夫ななず。
3日後、さらに脱水されて小さくなりました。これでとりあえずフェタ風チーズは完成です。
ちょっと透明感が出ているところがあるが、味はおかしくありません。
重量160g。1リットルの牛乳からこれだけしか取れないのか……。
まずできたてを味見します。
当然ですが、しょっぱい。一度にたくさん食べるものではない。でも、乳のうま味と強い塩気が癖になります。しょっぱいフレッシュチーズ!という感じの風味。少量でいいおつまみになりそうですね。
お酒が飲めない私もお茶うけに美味しい。塩気の後の乳のまろやかさがまたいい。
あと、先日作ったスモークサーモンとも好相性でした。サーモンが甘塩に仕上がってしまったので、その塩気を補うようにこのチーズを添えるととても美味しかったです。
ただ、そのまま、あるいは何かに添えてちびちび食べるならいいのですが、使う料理によっては塩気がきついので、水にさらして塩出しする必要がありそうです。
今回作った分は塩出しせず、50gはこの後作る予定のピデ用にラップに包んで冷蔵庫へ、残りは四角く切ってオリーブオイルに漬けこみます。お店で売られているフェタチーズはこの状態のものも多いですね。
なお、オイルに漬けても一週間くらいで食べきるべきとのことです。フレッシュチーズですしね。
オイル漬けになったものは塩気がまろやかに感じられて、とても食べやすくなります!これを崩してドレッシングに入れたり、サンドイッチのアクセントにしたりすると美味しいです。
トルコ料理にも使う予定
実は、今回作ったフェタ風チーズは、ギリシャ料理のためではなくトルコ料理のために作ったのでした。
トルコではフェタに似たチーズをよく料理に使います。地中海沿岸の国々は食べ物の共通点が多いですね。
トルコ料理の本を読むと、頻繁に出てくる「白チーズ」なるチーズがフェタに近いものだそうで、トルコ語では「ベヤズ・ペイニール」と言うそうです。
これがどうやら日本では手に入りにくいらしく、大体のレシピには「ギリシャのフェタチーズで代用可」と書かれています。
だから、フェタ風のチーズを自分で作れれば、トルコ料理にも使えるのでは……と思った次第でした。
トルコの白チーズは羊乳や山羊乳のものだけでなく、牛乳や水牛乳のものもあるらしいので、牛乳で作ったこのチーズでも大丈夫でしょう!
ということで、次回はこのフェタ風チーズを使ってトルコの料理を作ってみます。
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