道民が誇る道産食材はたくさんありますが、その中でもじゃがいもは代表格と言って良いでしょう。
北海道はじゃがいもの名産地というだけあって、かなりの種類の品種が栽培されています。
詳しくない人は、じゃがいもの品種といっても男爵、メークインくらいしか知らないかもしれません。
が、普通にスーパーに出回っているものだけでもキタアカリ、とうや、インカのめざめなどがありますし、道の駅などに行くともっともっと幅広い品種が並んでいます。
今回はそんなたくさんのじゃがいもの中からマイナーどころを中心にチョイスしました。
今回登場するのはオホーツク、スノーマーチ、マチルダ、ぴるか、レッドムーンの5種。
味の違いを比べるため、全てふかして味見してみましょう!
今回使うじゃがいものご紹介です
先に、今回ふかすじゃがいものご紹介をさせて下さい。
オホーツク
オホーツク。ポテトチップスでおなじみ湖池屋でも使用されているじゃがいもです。
ポテトチップス向けということもあり、ひとつひとつがかなり大きいです。ふかすのに時間がかかりそう。
油によく合い、ホクホク食感とのこと。確かにジャーマンポテトにしたらかなり美味しかった。
スノーマーチ
スノーマーチ。雪の行進なんてとてもかわいい名前。
買ったのは1月ですが「新じゃが」なんです。名前に「スノー」と付く通り、雪が降る季節に美味しくなるじゃがいもだそうな。
ホクホクしているのに煮崩れしにくい万能選手。
発祥は北見で、ブランドじゃがいもだそうです。
マチルダ
マチルダ。これはかなり前からある品種ですね。小さくて、ほっくりねっとりして、栗の実みたいな甘さ。
小粒で凹凸が少ない。皮が鱗っぽくなるのもマチルダの特徴だそうな。
今、小粒芋はインカのめざめなどの方がメジャーですが、マチルダも美味しくて好きです。
ぴるか
アイヌ語で「美しい」という意味をさすぴるか。
その名前の通り、つるりと美しいお肌からこんな名前が付けられたとか。
確かに、洗って土を落とすと凸凹が少ない。美肌と言うにはちょっとそばかすがあるな。
ここ10年ほどの間に生まれた新品種です。
レッドムーン
赤い月、レッドムーン。土を洗い落とすと真っ赤な皮が特徴的。
品種登録は1980年代、結構前からあるじゃがいもで、家庭菜園でも育てやすいです。
このおいも、皮は赤いが中身は黄色くねっとりした食感のメークイン系じゃがいもです。紅メークインと呼ばれることもあるそうです。
この赤い皮も薄くて食べやすいので、皮ごと食べる料理(バーニャカウダとかでよく見かける)などに使うと美しい。
タジン鍋でふかして食べる
これらのじゃがいもを1~2個ずつふかして食べてみます。
うちは大きな蒸し器しかないので、これくらいの量ならタジン鍋でふかした方が効率がいいのです。
大きさがばらばらなので、火が通るタイミングも違います。
ふかしたてが美味しいので、火が通ったものから食べていきます。
定番のバターと塩、たらこや贅沢に塩ウニなんかも用意しました。
スノーマーチ
最初にふかしあがったのはスノーマーチ。
噂通り雪のように真っ白です。でも男爵などよりも肉質がしっかりしている。
食感は重たい感じだけど味はあっさりめで、バターもたらこも塩ウニも好相性。
前にカレーに入れたら美味しかったし、濃い味と合わせるのがいいんでしょうね。
マチルダ
マチルダは二番あがり。断面はやや黄色、ねっとりとホックリがバランス良い。
味が濃くて甘いので、たらこも塩ウニもなくていい。
せいぜいバター、あるいは塩だけがいい。塩も甘みを引き立てる程度にごく少量で。
洋食メニューでよくマチルダを使った料理を見かけますが、これは芋自体の味がしっかりしているからなんですね。
ぴるか
ぴるかは今回初めて食べます。
メークインよりも白っぽいかな?切った感じは瑞々しくねっとりしてそう。
でも煮崩れもしやすそうな、柔らかい肉質。
味は甘さとコクがバランスよく入っている。
これはバターだな。たらこもウニもいいんだけど、バターだけで十分美味しい。
バターの美味しさがよくわかるというか、他のものはいらない感じです。
レッドムーン
赤い皮と黄色い身のコントラストがきれいです。これは映える芋だな。
味自体はメークインと似ている。ぴるかの方が甘味はあったように思う。
バーニャカウダに添えられているのをよく見るので、魚介の味が合うのでは……と思っていましたが、想像通り塩ウニがぴったり。美味しいです。
もちろんたらこも合うが、塩ウニだとねっとり食感同士でいい感じ。
オホーツク
最後はオホーツク。大きいので火が通るまでにかなりの時間を要しました。
ホクホクが強く、味はあっさり。
あっさり味なのでなんにでも合います。ただ、バターだけ、たらこだけ、塩ウニだけでは物足りなく、たらこバターあるいは塩ウニバターにして食べるとちょうど良かったです。
バターが粉っぽい感じを補い、魚卵がうま味を補うんですね。ほかに、香味野菜などの香りの強いものと一緒だと美味しそう。
確かに、色々なフレーバーがあるポテトチップス用の品種だなと思いました。
どれも美味しい、そしてどれもバターが合う
色々食べ比べて見て、一番芋の味が濃いのはマチルダでした。
そしてあっさりしているのはオホーツク。
マチルダは芋の味をいかした料理に、オホーツクはうま味の強い食材と合わせる料理に良いのだと思います。
あと、どのじゃがいもももれなくバターが合います。ウニもたらこもバターを加えると美味しさが数倍になる。
どの品種も受け止めるとは、すごいぜバター!
今回、久々にふかし芋を大量に食べました。子供の頃は婆さんの家でよくおやつに出されたな……。
ふかし芋(夏はゆできびも)は北海道の定番おやつです。余ったらいももちにできるしね。
ということで今回はここまで!
最後までお読みいただきありがとうございます。
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