こちらからの続きです
美味しんぼ24巻、「カレー勝負」に登場する至高のメニュー、チャックマサラを使ったポークカレーを作っています。
一日目にはガラムマサラ、チャックマサラ(チャットマサラ)を作りました。
二日目には具となる豚バラ肉に下味を付け、蒸し器で長時間蒸して柔らかくしました。
そして三日目となる今日は、カレーソースのベースとなるストック(スープストック)を玉ねぎと鶏その他から取っていきます。
作中に出てくる手順自体は難しくないのですが、一部手に入らない材料があり……。
自己判断で別なものに変えて、なんとか近づけようとしています。
色々考えながら作っていると、過去に作ったある料理との共通点が出てきました……。
ストックを取る
美味しんぼには分量など詳しいレシピは無いので、どれくらいの玉ネギを入れればいいかとか、水をどれくらい入れて出汁を取るのかとか、全くわからない状態です。
ということで、これくらいの材料を用意してみました。大体6人分くらいになりました。
漫画には鶏ネックと書かれているのですが、骨が付いたネックだけというのはどこのスーパーにもない。
色々置いている肉屋さんに電話して聞いたりしたが、「せせり(骨を取った首の肉)」しかない……。
骨抜きの肉で代用するよりはと、首が付いた鶏ガラ2羽を使います。要は背骨から出る成分が大事だと思うので。少なくとも首は2本入っているしこれでいいよね。75円×2で、150円で済みました。
他には、玉ねぎ1kg、ヨーグルト500ml、にんにくしょうがペースト(昨日作ったやつの残り)、シナモン1本、クローブ小さじ1強、メース2g、グリーンカルダモン6粒、赤唐辛子2本。
あと、水を1.2リットル(もっと少ない方が濃い味になったかも)用意します。
深くて厚い鍋にサラダ油を多めに引き、玉ねぎを茶色くなるまで炒める。漫画には記載が無いが、塩少々入れて玉ねぎの水分が出やすくします。
茶色くなったら、シナモンとクローブ、にんにくしょうがペースト、洗って内臓など除去した鶏ガラを入れます。大きいので出刃包丁でぶつ切りにしておきました。
ざっくり混ぜ合わせてカルダモン、メース、赤唐辛子、混ぜてトロトロにしたヨーグルトを入れて煮る。ヨーグルトは「たっぷり」としか書かれていないので1パック全部入れました。
このまま中火で煮込みます。ヨーグルトがさらさらになって、鶏ガラに火が通るくらいまで煮ました。
液体の濃度が濃く、絶えず混ぜていないと焦げ付いてしまいそうです。
「よく煮えたところで」とあるので、一煮立ちくらいでは足りないと思い、15分くらい混ぜながら煮ています。↓これくらいになるまで煮ました。
ここで水を加えます。
漫画上の、海原雄山の説明では水を加えるという言葉が無いのですが、その前に出てくるインド料理シェフ、モハメッド・イムティアズ・クレシ氏の説明によると、水を加えてスープストックを取るらしい。
確かに、水なしで作るとなると濃いし、ヨーグルトが強そう。そして、水分はほとんどなく、漉すことができなさそうです。
なにより、「ストック」というくらいだから水を入れた方がいいだろうと判断します。
(もし、水なしで作ってみて美味しく食べられたという人がいたら、教えて下さい)
水が多かったのか、結構あっさりした仕上がりになったので、入れる水はもっと少なくても良いかもしれません。
水を入れた鍋の縁に水でこねた小麦粉を貼り付ける。これが糊の役割をして、中を密閉させるそうです。
小麦粉を貼り付けるのは、水を入れた直後にした方がやりやすいです。湯立った鍋に手を触れるのは危ないし、小麦粉も貼り付けたそばから火が通って固まってしまうので……。
小麦粉100gに水70mlくらい入れたものですが、これではちょっと足りなかったです。(途中で蒸気が漏れた)
このまま沸騰するまで強火、沸騰後は弱火にして2時間煮込みます。
蓋が開けられないので混ぜることはできませんが、焦げ付いたりはありませんでした。
実際は、この煮込みと同時進行で肉を蒸し器にかけています。すごい光熱費だ。
2時間後。時間があればもっと煮込みたかった。
すっかり固まってしまった小麦粉をはがし、蓋を取ります。
トングがつっこんであるのは、うっかり小麦粉の塊を落としてしまったのでそれを拾うためです。
鶏ガラは、つまんだだけでバラバラになるほど煮えています。
一口味見すると、カレーではないがスパイスの香りが漂い、鶏出汁にヨーグルト風味が加わった不思議な味がしました。スパイスが入っているのはわかるのですが、カレーではないんですよね。クミンもフェヌグリークも入っていないからかな?
蓋を取ったら一度沸かし、浮いてきた脂肪分をすくい取る。
そしてザルで漉します。出し殻になるべく水を残さないように、おたまやすりこ木でグリグリやって絞り取る。
この作業に既視感が……と思ってよく考えると、これ、スープカレー作りのときも同じような作業をしていました。。
鶏ガラ、野菜、ホールスパイスで出汁を取って漉し、後からパウダースパイスを入れて具を入れるというのはスープカレーと同じですね。
もしかして、至高のカレーはスープカレーの親戚なのでは……。
24巻が刊行された1990年当時、既にスープカレーのベースとなるカレーは存在したので、元祖ということはなさそうですが。しかし作業も、スープの味の系統も似ている!
なんてことを考えながらゴリゴリ漉して、ストックが取れました。
この段階でも、浮いてきた脂をなるべく掬い取る。
明日は仕上げとチャパティを焼く
明日はいよいよカレーを仕上げ、添えるチャパティを焼きます。
チャパティ、作るのは初めてではないのですが、ちゃんと膨らんだことがありません。
今回はどうなるか……。
ということで、今日はここまでとなります。
明日は至高のカレー、完成編です!
コメント