「リトル・フォレスト」という漫画が好きです。数年前に映画にもなりました。
この作中に登場する「パン・ア・ラ・ポム・ド・テール」、つまりじゃがいもパンがとても美味しそうだったので、作ってみると本当に美味しい。しかも、いつもの食パンと同じ材料+じゃがいもだけで作れるという手軽さもありがたい。
単行本にレシピもありますが、時間などがざっくり表記ということや砂糖が多く菓子パンチックだということから、レシピを自分なりに変えて作っています。
ここではこねるのはホームベーカリー任せで、焼き上げはオーブンを使用します。
じゃがいもパンの作り方
HBを使用しますが、お持ちでない方は手ごねでどうぞ。
材料
強力粉 250g
じゃがいも(大)1個 皮をむいて130~150gくらい
砂糖 35g
塩 小さじ1
スキムミルク 6g
ドライイースト 小さじ1.5
全卵 1個
水 90ml(芋の水分量によって変わります)
バター 20g
打ち粉 少々
作り方
- じゃがいもはよく洗い、水分が少し残っている状態でラップに包んで電子レンジで柔らかくなるまで加熱する。(500wなら5分くらいが目安)
- じゃがいもの皮をむき、すりこ木などで塊が無くなるまで潰して人肌程度に冷ましておく。
- HBの釜に強力粉~ドライイーストまでの材料を入れ、潰したじゃがいもをほぐしながらざっくり混ぜ合わせる。
- 全卵を溶いて水と混ぜ合わせておく。
- 釜を本体にセットしてパン生地モードでこね始め、4の卵水を少しずつ加えていく。卵水を全て加える前に柔らかさを見て、耳たぶくらいになったら加えるのをやめ、バターを入れる。(じゃがいもの水分量で入る水の量が変わります。)
- こねが終了したらボウルに移し、ひとまとめにしてとじ目が下になるように置く。このままラップをして28℃で生地が2倍の大きさになるまで(約1時間)一次発酵させる。
↓
- 一次発酵させたらパンチを入れてガス抜きし、丸め直して20分置いて(ベンチタイム)、もう一度ガス抜きして成形する。今回は発酵かご(楕円形)に入れるため、ラグビーボール状に成形しました。大きなまま丸くしても、4等分程度にして丸めてもいいと思います。
- 30℃くらいのところで2次発酵させる。発酵かごから少し溢れるくらいの大きさになるまで40分かかりました。(実は二次発酵の後、野暮用で10分ほど場を離れたため発酵オーバー気味になってしまいました。)ただ丸めただけなら1.5倍くらいを目安にすると良いと思います。
↓
- 生地の表面にカミソリでクープを入れ、210℃に熱したオーブンで5分焼き、180℃に下げて25分焼いて完成です。(砂糖が多い生地なので焦げやすいです。早い段階でいい焼き色が付いてしまったらホイルなどを被せましょう。)
今回、少し焦がしてしまいました。
断面はトップ画像をご覧ください、卵とじゃがいもによって黄色みがかかっています。
リトル・フォレストは名作です
ここで大好きな漫画、リトル・フォレストについてお話しさせて下さい。
このパンの元ネタとなるレシピ(ここではこれを私好みに改変しています)が載っているのがこちらの漫画。全2巻ですが、とても読み応えのある作品です。(じゃがいものパンは2巻に収録)
母親が出奔し、10代の頃から一人岩手の田舎で自給自足生活を送る女の子のお話で、料理や土地ならではの食材、農業などについて描かれています。
自然と共に生きることの喜びと大変さを思い知る作品です。
2014、2015年に二部に分かれて映画化されました。「あまちゃん」出演の橋本愛さんが主演で、美しい映像と音楽、美味しそうな料理、そして淡々と語られる母との関係が胸に突き刺さります。
こちらは第一部の夏・秋編。第二部は冬・春編となり、一年を通した生活がテーマです。ストーリーは概ね原作通り(順序の違いはありますが)なので、原作ファンの私も抵抗なく楽しめました。
興味がある方は是非。
さいごに
「パン・ア・ラ・ポム・ド・テール(pain a la pomme de terre)」というのは日本語に直訳すると「大地のりんごのパン」という意味です。
フランスではじゃがいものことを「大地のりんご」と言うんですよね。素敵!
ここでご紹介のレシピで作ったパンは、何かを塗ったりサンドイッチにしたりするよりもそのまま食べるのに最適なお味です。
じゃがいもが入っているとすぐには分からないくらいふわふわした軽い食感のパンですが、腹持ちが良い気がします。
カフェオレやサラダと共に食べれば十分な朝食になりますよ。
では、今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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