「スパイスカレーの教科書」という本。
薬研を買ってカレーを作り始めた頃、とても勉強になった書籍のひとつです。
スパイスの種類についての解説や基礎的なブレンドはもちろん、全国の有名店のカレーのレシピなども掲載されているとても太っ腹な本です。
北インドのカレー、南インドのカレー、日本風のドライカレーからスープカレーまで幅広く掲載されているため、色々なカレーにチャレンジしたい人にとって、まさに「教科書」と言える本。
私が持っているものはもう絶版のようです。電子書籍ならまだ手に入ります。
ここに掲載されているスパイスの一つに「フェノン」というものがあるのですが、解説文も無ければ、別名もわからない。ネット検索してもわからず……という状態だったので、思い切って出版社に問い合わせてみたという話です。
フェノンがなんなのかわからず出版社に問い合わせ
この本にはいろいろなパターンのガラムマサラレシピが掲載されているのですが、その中でも一番本格的な感じのガラムマサラに入るはずの「フェノン」というスパイスが何だか全くわからない。
ネットで色々調べるも、ほとんど手掛かりなし。
「フェノン」だけで検索すると、パズドラ攻略のサイトがずらっと出てくる。これは当然違うな。
そしてその次に、化学物質「アセトフェノン」とか「プロピオフェノン」がヒット。これもカレーに入れるフェノンとは違うものでしょうね。
あるレシピサイトで「フェノン」という記載があるものがヒットするけれど、インド料理ではなく西洋料理のレシピだし、推測するにどうやらこれはフェンネルのようです。
あるページにフェノンの写真が掲載されているのですが、どうやら葉っぱ系のスパイス(ハーブ)のようです。が、フェンネルリーフとは違う。
「フェノン」の正体がわからず、この本を出版している「エイ出版社」という会社に電話で問い合わせをしてみました。
もう、単純に「フェノンってどんなスパイスか」と。
すると、丁寧に「すぐに答えられないのですが、調べてから折り返します」と対応してくれました。
その日のうちに折り返し電話が鳴ります。
お返事は「取材したインド料理店が独自にインドから取り寄せているスパイスで、日本では入手困難」とのこと。
なるほど……。日本でも別名で流通しているとかなら何とか手に入れようとも思いましたが、入手困難となると、もう諦めるしかないかな。
しかし、画像をじっくり見ると「カスリメティ」のような気も
フェノンが私の知らない、全くの未知のスパイスということならそれはそれで仕方がないのですが、写真をよくよく見ると、「カスリメティ」によく似ている気もします。
カスリメティの種はご存知「フェヌグリーク」。
フェヌ……、フェノ……、フェノン……?!
もしかしたら、フェノンとはカスリメティのことかもしれないな、と思いながら、確認のしようがありません。
フェノンそのものの香りを嗅ぐことができれば確かめられるんですけどね。入手できないんじゃあ仕方がない。
うーん、謎は謎のままか。
スパイスカレーの教科書、おすすめですよ
フェノンの謎は残りますが、この本自体はとてもわかりやすいし、スパイスカレー初心者にもわかりやすい内容です。
掲載されている全てのカレー屋さんのレシピがあるわけではありませんが、掲載されているものだけでもかなり参考になります。
私が持っている本自体は絶版ですが、電子書籍ならまだ入手できるようです。安価です。
ということで
今回はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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