6月ですね!いい気候になってきました。
今日は生粋の北海道民による、北海道弁のお話です。
これまで色々と北海道弁について書いてきましたが、今日はそれとはまた違った切り口で、いわゆる「同音異義語」、つまり、標準語にもあるけれど北海道弁では別な意味の言葉について書かせて頂きます。
標準語と同音異義の北海道弁
今日ご紹介するのは5つの言葉。
もっと掘り下げるとたくさんありそうなのですが、解説が難しいかなと思い、わかりやすいもの5つに絞りました。
こわい
これは有名ですよね。標準語の「怖い、恐ろしい」ではなく、「(体調が)しんどい」「疲れた」という意味で使われます。
北海道では、肉体労働のあとに「あーこわい!」なんて言っている人をよく見かけます。
北海道訛りの強い人の言う「こわい」は大抵こっちの意味で、本来の意味の「怖い」はあまり使わず、「おっかない」と言う人が多い印象……というか、うちの両親、親族みんな「おっかない」しか使ってませんでした(笑)。
なげる
こちらも大手サイトの北海道弁解説でよく見かけます。
「投げる」、遠くに放ることではなく、「捨てる」という意味です。
北海道外の人に「ゴミなげてくるわー」などと言うと、本当にゴミを遠くに放り投げるものだと思われるらしいです。
でも、北海道民にとっては「ゴミなげ」、「雪なげ」など、生活に密着した言葉で、私が小学校の時なんかは普通に掲示物に「ゴミなげ当番」などと書いてありましたね。今はどうなんでしょう。
まかす
「任す」でも「負かす」でもありません。「まかす」とは……、こぼすという意味なのです。
液体、固体問わず、何かをこぼしてしまった時に使われる言葉で、
- うっかりジュースをまかす
- 子供にジュースをまかされる
- この瓶の蓋は壊れていて、ジュースがまかれる
という感じで、「こぼす」と全く同じように使われます。
ちなみに、「愚痴をこぼす」のように、形のないものに対しては使われません。
かます
「まかす」の次は「かます」です。紛らわしいですが、全く別の意味です。
魚の「カマス」でも、「噛ます」でもなく、「混ぜる」という意味の言葉で、「鍋をかます」、「お風呂の湯をかます」など、やはり日常的に使われています。
ちなみに、北海道民の中には、「かまかす」と言う人もいます。
私の個人的なイメージですが、棒やヘラでぐるぐるかき混ぜるときに使うことが多いでしょうか。ミキサーなどの機械的な混合、または団子の生地など、ある程度固形のものをこねるときは「かます」と言わない気がする。
先ほどの「まかす」との合わせ技で、「鍋をかましたらまかしてしまった」なんて言うことも。
やっと
宿題がやっと終わった!の「やっと」ではありません。
北海道弁では、宿題をやっと終わらせなさい!という使い方をします。
そう、「やっと」とは、英語でいうところの「finally」ではなく、「hurry up」とか「quickly」、つまり「早く」「急いで」という意味なのです。
「やっと来い!」「やっとやれ!」など、人を急かす時によく使われますね。そして、主に命令形。
ちなみに私は「やっと寝れ」と親によく言われていました……。
どれもこれも、日常生活でよく耳にする言葉
今回ご紹介した4つの言葉全て、北海道の訛りが強い地方に行けば日常的に使われているものばかりです。
「なまら」とか「したっけ」などの、全国区のTVの人が使いたがる言葉よりもよほど聞く機会が多いですよ。(道外の人は知らないみたいですが、「なまら」って女性はあまり使いませんからね?!)
今日、北海道弁について書いていて、他にも書きたい北海道弁まとめが浮かんできたので、次回も北海道弁のお話です。
ということで今日はここまで!またお会いしましょう!
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