数日前にも美味しんぼの再現料理をやりましたが、今日も美味しんぼ料理です。
今回作るのは63巻「東西新聞の危機」に収録のエピソード、「ゼロからの出発」に登場するじゃがいもとリークのスープ。
リークという太い長ねぎのような西洋野菜、リーキやポロネギと言った方が通りがいいかもしれません。これとじゃがいもを使ったスープで、じゃがいも好きなら泣いて喜ぶスープだとか……。
今日はこちらを作ってみます!
「ゼロからの出発」はこんな話
例のごとく、作品のざっくりとしたあらすじです。
63巻時点では既に山岡とゆう子は結婚しています。この夫婦の家に友人の三谷夫妻つながりで駆け落ちカップルが転がり込みます。
お金持ちの家同士ながら、結婚を両家の親に反対されている駆け落ちカップル。
山岡はカップルにこのじゃがいもとリークのスープを作らせ、親との和解のきっかけを作る……というお話。
この時期の美味しんぼは一巻通して大きな敵と戦うような展開が多いのですが、珍しく単話で解決するエピソードです。
このほかにも、63巻は再現できそうな料理が多く、「女子高生のお願い(ハート)」の鮭づくし定食や、表題の「東西新聞の危機」で乗っ取り王コドラムの娘に食べさせた洋風粥とそら豆のスープなど、いつか作ってみたいものばかりです。
じゃがいもとリークのスープを作る
スープの材料の一部を簡易的なものに差し替えてはいますが、それ以外はなるべく作中の作り方に忠実に調理するよう心がけます。
分量は作中には無いので、自己判断。ご了承ください。この量で大体4皿分くらいできました。
まずスープのストックを用意しますが、これが作中では牛骨、牛すね、鶏ガラなどでとったものを使用するそう。
ここを、チキンブイヨンとフォンドヴォーペーストをお湯割りしたものに差し替えます。
本当はフォンドヴォーはソースに使うものなのですが、牛のうま味を得るにはいいか……という判断です。
1リットルのお湯に対してチキンブイヨン小さじ5、フォンドヴォー1袋を入れました。
この汁に皮をむきさいの目に切ったじゃがいもを入れて煮ます。じゃがいもはキタアカリです。
ポタージュにできるほどの量のじゃがいも、5個くらい使いました。
ここで味付け用の塩も入れると記載がありますが、スープの素に塩気があるので入れなくても大丈夫でした。
煮ている間リークをスライスする。白いところを全て薄切りにする。先端の青が濃いところは固いので入れていません。1本使いました。
ベーコン。最初からさいの目になったものを買いましたが、これをもう少し薄く切る。細切りではなく、小さな色紙切りになりました。1パック70g入りを全て使いました。
鍋にオリーブオイルとリークを入れて炒め、しんなりしたらターメリック、フェンネル、ナツメグを少量ずつ加える。ターメリックもフェンネルも、あまりスープには使いませんよね。どんな風味になるのかな。フェンネルだけだと、ハーブ系の入浴剤の香りを思い出す。
ベーコンも入れてじくじく脂がにじむくらいまで炒める。ベーコンが入ると、一気にフェンネルの香りが引き立つ。さっきまで薬湯の香りにしか感じなかったのが、一気に美味しそうな香りに!!
ここでリークの方は置いておく。
さて、そろそろストックで煮たじゃがいもがいい塩梅に柔らかくなったので、全て掬い取り、潰す。ポテトマッシャーを持っていないのですりこ木です。
芋だけで潰すと絞り袋から出しにくい固さだったので、スープを少量足して緩める。(おたま1~2杯くらいのスープが入りました。)
芋がしっかり潰れたら、刻んだパセリを混ぜ込む。
マッシュポテトの半分を星口金を付けた絞り袋に入れる。あまり細かい口金だと出しにくそうなので、生クリームのおまけに付いてきたプラの口金を装着しています。
ストックに炒めたリークを入れ、マッシュポテトの残り半分も入れて温める。
じゃがいも、この量で合っているんだろうか。
お皿の真ん中にマッシュポテトを絞り込み、
周りにスープを注いでできあがり。
スープを注ぐとき、器の縁からそっと注がないとマッシュポテトが溶けてしまいます。
上から汁が少しかかるだけで崩れる。今回も崩れた。
もちろん注いでから時間をおいてもどんどん溶けちゃうので、すぐにいただきます!
漫画の通りのビジュアル……かどうかはわからない。思ったより具ゴロゴロタイプのスープのようです。
マッシュポテトを溶かし込みながら頂きます。
あれだけ入ったリークは、薄く切ったおかげで繊維が口に障ることなく柔らかくなっています。長ねぎに似ているけれど、それよりも穏やかな香り。でもしっかりネギ系の味わいです。
そこにじゃがいものぽってりした食感と味が入る。でもヴィシソワーズのような口にまとわりつく感じじゃない。
フェンネル、ナツメグ、ターメリックの香りも効いています。これらが土臭さを解消していますね。
確かに、じゃがいもの美味しさが存分に味わえるスープです!適度に濃度があるので温まりますしね。
バターやクリームを使ったスープより軽く、食べやすかったです。ただ、じゃがいもが結構な量入っているのでしっかりお腹にたまる。ベーコンも入っているし、ボリュームはありますよ。
そしてこれ、多分パンやパスタだけでなく、ご飯の献立にも合う。今日はパスタの汁物として食べたけれど、次はご飯ものに合わせてみたいと思います。
また、洋食ならどんなメイン料理にも合いそうです。こういうところも乳製品を使わないメリットですね。
ごちそうさまでした!
バレンタインにいかがですか
作中にある通り、バターも牛乳も使っていないじゃがいものスープはさらっとして軽い食感でした。
じゃがいものスープと言えばヴィシソワーズのような乳製品多めのものばかり食べてきたので、今回のスープは初めて食べる味でした。
ちゃんと骨からストックを取ればもっと美味しかったかも。
でも、インスタントのスープでも十分いける味で、真ん中にマッシュポテトを絞り出すのもなかなかオシャレでよかったです。
バレンタインに作ってみてはいかがでしょうか。メイン料理の邪魔にならないし!
ということで今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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