以前、フランスのハーブミックス「エルブドプロバンス」を作ったとここに書きました。
煮込み物が多くなるこれからの時期に重宝する、薫り高いハーブミックスです。
今日は同じくフランスで使われているスパイスミックス「キャトルエピス」というものを作りたいと思います。
エルブドプロバンスはドライハーブがメインでしたが、こちらはカレーなどにも使うようなスパイスのミックスです。
「4つのスパイス」という意味、キャトルエピス
フレンチのレシピ本を見ていると、割と頻繁にキャトルエピスという名前が登場します。
フランスでは標準的なスパイスミックスなのだそうですよ。
キャトル(4つの)エピス(スパイス、香辛料)というなんともわかりやすいネーミングからもフランスでの浸透率がわかります。日本で言うところの「七味」、中華で言うところの「五香粉」みたいなものですね。
使う材料は4つ。黒こしょう、ナツメグ、クローブ、ジンジャー。
人によっては黒こしょうを白こしょうに、ジンジャーではなくシナモンやチリペッパーを使ったりもするそうですよ。
どちらにせよ、スーパーなどで簡単に手に入るスパイスばかりなので作りやすいですね。
今回は最初に挙げた4つを使いたいと思います。
分量。黒こしょう小さじ5
、ナツメグ1個(画像では2個写っていますが、実際すりおろしたら1個で大さじ1杯くらいになりました)、クローブ小さじ1、ドライジンジャー5枚くらい。
黒こしょうはミルで挽き、ナツメグはゼスターグレーターですりおろします。
クローブとドライジンジャーは薬研で粉にする。
これらを全て混ぜ合わせて、完成。
これだけの香りを嗅ぐと、ハンバーグ……?ハンバーグ用のシーズニングミックスの香りがします。
この状態で密閉できる瓶に入れておけば、3ヶ月くらいはもつそうです。
キャトルエピスを使って料理を作る
さて、完成したキャトルエピス、どんな料理に使おうか。
フランスではシャルキュトリーや煮込みの香りづけに使うのが一般的とのことですが、香りの構成からいってホワイトソースでも、卵でも、肉でも魚でもいけそうな感じはする。
シャルキュトリーは時間がかかるし大量にできてしまうしで、心の準備が必要。
普段のおかずに使うならどうするか……と考えて、ハンバーグに入れてみることにしました。
だって、スパイスを混ぜ合わせた時にパッと頭に浮かんだのがハンバーグだったものですから。
合い挽き肉700gに小さじ1程度のキャトルエピスを入れてみます。
そのあとの作り方はごく普通に。前にハンバーグ作りのコツを書いたことがありますが、(こちら)その方法よりも若干つなぎを少なくして、固めにしてみよう。(肉感が強い方がスパイスの風味がよくわかる気がして)。
焼いている途中から香りがいい。
ナツメグと黒こしょうは普段のハンバーグにも入れるけれど、ジンジャーは入れないので、この要素がなんだか不思議な感じです。ソーセージっぽいような……。
ソースは市販のデミグラスソース+きのこで作りました。スキレットで頂きます。
箸を入れると肉汁ジュワー。やっぱりハンバーグはオーブン焼きに限る。
合い挽き肉の肉臭さがキャトルエピスによって和らいで、普段よりスパイシー。
肉の脂のコクがしっかり出つつ、くどさを引き締めています。つなぎを少なめにしたつもりでしたが結構柔らかい。
普段通りご飯のおかずとして食べたけれど、これはパンにも合う。ハンバーグのように挟むのではなく、ハンバーグステーキ&パンという食べ方が良さそう。
入れるスパイスを変えただけで家庭料理からお店の味に寄った気がします。
これはロールキャベツにしても良かったな、煮込み料理ですしね。汁にスパイスの風味が出て美味しそう。
残りは気合が入るときにシャルキュトリーを……
今回作ったキャトルエピス、まだたくさん残っています。
3ヶ月大丈夫とは言え香りは飛んでしまうと思うので、早めに使い切ろうと思います。
キャトルエピスの使い方を調べていて、パテやテリーヌに使うレシピが多く出てきました。
これらを作ってみたい。しかし材料費が……。消費が……。何より気合が……。
次は心身ともに元気なときを狙って何か作ってみようと思います。
ということで今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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