先日手紡ぎの新しい本を購入し、足りない毛糸を紡ぎ足す程度だった手紡ぎを本格的に再開しました。
手紡ぎ愛好家の間では羊毛を混ぜる=アートヤーンというのが主流のようですが、私は編地の手触り重視で染色メリノ羊毛のみを混ぜて色を作っています。
今回は自分の備忘録も兼ね、どんな色の羊毛をどれくらいの量混ぜればどうなるのかを中心に記録していきます。
参考にした本は
今回再び手紡ぎ熱に火を付けたのがこちらの本。
紡ぎ車の部品を買いに行ったマリヤ手芸の若旦那がおすすめしてくれました。
手紡ぎ用品の大手、ワークショップ金の羊を主宰されている方の著作です。
紡ぎ車だけではなくスピンドルについて、そしてドラムカーダーを使ったカーディング、また、色々な紡ぎ方について書かれています。
そして特に充実しているのが、羊毛の混ぜ方、素材を色々と組み合わせた糸のパターン集です。
アートヤーンを紡ぐ人はもちろん、私のように特徴の薄い編物用毛糸を紡ぎたい人にとってもかなり勉強になる一冊でした。
紡ぎ前→紡ぎ後の様子
ということで羊毛の割合と紡いだ結果の写真集です。
全てメリノの染め羊毛を使用し、混ぜ加減は書籍で言うところの「ハードカード」、つまりガッツリ混ぜ合わせている状態にしています。
毛糸の太さはフェアアイル編みに使いたいので中細くらいを目指しています(ちょっと太かったかも)。そして全て双糸です。
使用器具はアシュフォードのハンドカーダー、紡ぎ車はジョイのシングルペダル。
綛上げした後縒り止めのため蒸しています。書籍によると双糸にすれば縒り止めは必要ないとのことですが、なんか紡ぎに自信が無くて蒸してしまいました。
色の名前は私が勝手に付けました……。きっとメーカーが付けた名前があるのだと思いますが、表記されていなかったので。
ロイヤルブルー×水色×エンジ
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ロイヤルブルー 19.64g
水色 2.87g
エンジ 4.34g
ほとんどロイヤルブルーですが、エンジが混ざっているせいか、却って暗い色になった。
たまに水色が見え、軽さを出している。
青×水色×深緑×ロイヤルブルー
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青 5.59g
水色 4.69g
深緑 2.23g
ロイヤルブルー 2.5g
どれも同系色のせいであまり個性が無くなってしまった。
ここで使っている「青」ってのが透明感の無い、ポスカのような青なのでそれが強く影響している。
朱色×ラベンダー×アイボリー
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朱色 12.9g
ラベンダー 2.91g
アイボリー 3.29g
朱色のおかげで明るい色に。アイボリーがより軽くしてくれて、なんだかかわいい色になりました。
赤×エンジ×ペールオレンジ
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赤 14.14g
エンジ 3.75g
ペールオレンジ 3.55g
昔、なんかこんな色のセーター持ってた気がする……と思いながら紡いでいました。
全体的には真っ赤なんですが、エンジが強いところは重く、ペールオレンジが目立つところは軽く見える。
山吹×薄茶×アイボリー
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山吹 10.95g
薄茶 4.43g
アイボリー 4.89g
カラシ色が入らないのにカラシ色っぽくなるのが不思議。
いや、粉カラシの色に近いかな。
この色、編んでみるととても味があって、もっと紡げばよかったと後悔しているところです。
抹茶×緑×青緑
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抹茶 4.42g
緑 5.78g
青緑 5.6g
同系色を3色混ぜ。植物とも海とも違う、青がかってくすんだ緑色になりました。
何色と組み合わせるべきか、迷う。
深緑×チャコール×セージ
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深緑 10.52g
チャコール 6.83g
セージ 7.04g
画像ではグレーに見えていますが、肉眼ではしっかり深緑色です。
深蒸し緑茶か、ドライのほうれん草の色に近い。今回の8つの中では一番紡ぎ具合がよくできて、太さも使いやすい仕上がりになった。
子供用の小物ではなく、年配男性に贈る手袋を編みたい。
カラシ×白×濃いピンク
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カラシ 8.21g
白 3.18g
濃いピンク 3.21g
過去にこんな色を紡いだことがあるな……と思った。
黄色とピンクと白の組み合わせが好きなんで、それを選んでしまう癖がありますね。
次回からは敢えて好みに反する色を選ぶようにしなければ。
羊毛の重さを量るには小数点以下のスケールが必要
今回、このために小数点第二位まで計量できるスケールを買いました。
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羊毛は軽いので、普通のスケールでは誤差が大きすぎるのです。
パンの材料やスパイスの計量にも使えますし、一つ1000円もしない上に送料無料。おすすめです。
ちなみに小数点第二位まで量れるものは上限300gなので、上限が大きいものと二台持ちすると便利です。
料理にも使っています。塩計量中。
どれも作ったことがある色のような……
こうして見ると、どれも過去に紡いだことがある色のような気がします。
手元にある単色原毛の種類が少ないということもありますが、なぜ新しいものを生み出すことができないんだろう。
個性の限界ということだろうか……。
どうしても好きな色ばかりを選んでしまって、似たような色合わせになってしまうんですよね。
次はもっと斬新な取り合わせで、見たことも無いような色を作りたいもんです。
ということで今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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