美味しんぼ28巻収録「残されたベーコン」の手作りベーコンを再現する(3:燻煙)

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燻煙完了 料理とレシピ
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こちらの作品、美味しんぼ28巻「長寿料理対決!!」に収録の「残されたベーコン」というお話に出てくる自家製ベーコンを再現しています。

 

一昨日はブレンドしたスパイスと塩を肉にすり込んで寝かせるまで。

昨日は寝かせた肉を塩抜きし、外気に当てて風乾するまでを書きました。

今日はいよいよ正念場、燻煙です。

 

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リンゴはあったが、ミカンと樫のチップが手に入らない

作中には「ミカンの木と樫の木とリンゴの木のチップを混ぜて、燻煙は短めに」というセリフがあります。

リンゴのスモークチップやスモークウッドは割とどこでも売っているが、ミカン、樫って聞いたことないぞ?!

まず樫。「樫の木」と明記されて販売されているスモークチップまたはウッドはありませんでした。

Wikipediaによるとは樫はブナ科の植物の総称とされているので、ブナを用意すればいいのか?

でも、樫は英語で「live oak」、日本ではオークと言えばナラの木を指す……みたいなことも書いてあって戸惑います。

ウッド

結局、ブナもナラも買ってはみたものの、ブナの方が近そうなのでこちらを使用します。

リンゴやサクラのウッドはホーマックでもビバホームでも取り扱いがあるのですが、ブナのウッドはジョイフルAKアウトドア館にしかなかった。

メーカーは「進誠産業」というところのもので、うちの近くだとジョイフルAKでしか取り扱っていない。


ネット通販ならばある。

しかしジョイフル、このオフシーズンにかなりの種類のチップやウッドが並んでいて、感心しました。

 

もっと大変だったのはミカンの木探し。

調べに調べて、どうやらミカンの木はチップに加工するのが大変で、市場には出回っていないとのこと。

では、ミカンの木を手に入れて自分で砕いてチップにするか?とも考えたのですが、木材になったものも北海道では入手困難。ミカン栽培不適地ですもんね……。

和歌山などのミカン生産地では実を付けなくなったミカンの木を木工材として譲渡している農家さんもあるらしいのですが、直接引き取りにこれる方限定でした。

さすがに諦め、ミカンの木はミカンの皮の干したの(陳皮)を混ぜて代用することにしました。

今回はスモークチップではなくスモークウッドで燻煙するので、ミカンの皮は砕いてウッドの上にのせて燃やします。

チップ

余分に買ったナラのウッドは予備として。

燻煙前の乾燥

本には燻煙前にスモーカーを空焚きして50~60℃に温度を上げ、その中に肉を入れて2時間ほど乾燥させるとあります。

このときの外気温が2℃、外に出る時間はなるべく短くしたい……。

ということで、カセットコンロでスモーカーを加熱することにしました。

まだ煙を出さないので、この作業だけなら室内でOK。室内

直火OKのスモーカーか定かではないので、あまり長時間火にかけず、内部温度が60℃になったら切る、下がったら付けるを繰り返します。

燻煙前

乾燥した……というよりは、脂身が温まって溶けてきたような。

燻煙

さすがに燻煙は室内ではできないので、乾燥が終わったらスモーカーを外に出します。

ウッドはリンゴとブナを同時進行で燃やします、ミカンの皮はウッドの上に散らす。

チップ

そして、ウッドに火をつけて、外に放置。

スモーカー

2本同時進行のせいか、風が強くて酸素供給が多いのか、煙がモックモクに出てしまっています。

しかも、気温2℃なのにスモーカー内は60~75℃くらい。

これは……、スモーク強すぎ状態だろうか。

熱燻状態にならないようにたまに上部を開けて熱を逃がしたりして、なんとか温燻状態をキープしました。(途中上下を返す)

煙い中にミカンの皮の香りが感じられます。ミカンの木も同じような香りなのかな?

 

燻煙は短めにというのがたま代さんにも気に入られるベーコンのポイントとのことなので、一度に出る煙の量が多いことから漫画より短めの3時間くらいの燻煙で終了しました。

さすがに2℃の中、5時間外に出ずっぱりというのはきつい。しっかりまかなって(方言)もキツイ。

燻煙完了

私のベーコン作りの経験上、これくらい色づいていたらもう美味しいということはわかっている。

見えている面は前半に下部に置かれていた面なので、火が強めに入っている感じです。もともと乾燥していた部分ということもあり、カチカチです。

1~2晩寝かせる(すぐ食べない分は冷凍)

横から

スモーカーから出した肉はそのまま冷まし、ラップして一晩涼しいところに置く。冷蔵庫でもいいのだそうですが、せっかく玄関が涼しい(12~13℃)ので、ここで寝かせておきます。

寝かせることで肉が締まると同時に表面のきつい燻煙臭が和らぎ、内部まで浸透します。

なお、完成時の重量は2.5kgちょっと。ジャスト3kgの肉から16%くらい減ったことになりますね。

これは乾燥させる時間や燻煙の長さ、脂身と赤身のバランスなどで変わってくると思います。

 

出来上がったベーコンは、一応中心温度60℃以上を1時間以上はキープしたのでそのまま食べられないこともないんでしょうが、念のため加熱調理専用とします。

そのまま食べたい場合は密閉袋に入れて75℃でボイルすると安心です(低温調理器を使うと便利)。

保存は、一晩寝かせたあと切り分けてラップ巻きして冷凍。冷凍後は3ヶ月くらいは大丈夫だと思います。

明日はいよいよ味見です

寝かせたベーコンは、明日いよいよベーコン鍋にして食べます。

ベーコン鍋だけでなく、ついでに作中の序盤に出てきたカリカリベーコン(目玉焼き添えとスクランブルエッグ添え)、焼きベーコンのトーストサンドも作ります。炭火焼ではないのですが……。

燻煙中、ミカンの皮が燻される匂いが特徴的で、ちょっとお香っぽくも感じられました。

これがどう肉に影響するのでしょう?完成への期待が高まる。

ああ、熟成完了が楽しみですね!

 

ということで今回はここまで。

最後までお読みいただきありがとうございます。

 

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