5月も半ばになると生のらっきょうが出回り始めますね。自家製らっきょう漬けを楽しむ民には、なんともワクワクする季節です。
漬かったらっきょうがとても安く買えてしまうこの現代ですが、自分で漬ける用の生らっきょうが手近なスーパーで手に入るのはありがたいことです。
生らっきょうから漬けるらっきょう漬けは手間はかかるわ、目に染みるわ、臭いがすごいわ……とたくさんの面倒ごとがありますが、市販品よりもフレッシュな風味が味わえたり、自分好みの甘さに作れたりなどメリットも盛りだくさん。途中の塩漬けの状態で少しつまむのもまた醍醐味。
と、いうことで、旬のうちにらっきょう漬けを作りましょう。
※過去に投稿したものに加筆修正して再投稿しています。
買ったその日に即漬けろ!らっきょう漬けの下漬け
カレーのお供についてくるらっきょう漬けは甘酢味ですが、生らっきょうをいきなり甘酢に漬けるわけではありません。
一度塩漬けにしてから塩抜きし、それから改めて甘酢に漬けて完成となるのです。
いきなり甘酢に漬ける方法もありますが、美味しさも保存性も、二度漬けした方が断然高くなりますので、時間があるなら是非二度漬けをおすすめします。(いきなり甘酢漬けは、短期間で食べきれる分だけ漬けるのに向いています)
注意点!らっきょうは一日で切り口から芽が伸びてしまうので、買ったらその日に処理します!そして初日の作業はかなり時間をとるので、午前中のうちにらっきょうを買いに行って、その日のうちに漬け込み完了!というのが理想です。
材料と道具(生らっきょう2kg分)
生らっきょう 2kg(泥を落とし、皮をむいた正味で1.6kgでした)
食塩 240g(らっきょう正味量の15%)
保存瓶(2~3リットル容量が丁度良いです)※袋漬けは匂い漏れが激しいので向きません。密閉性の高い瓶を使います。
ボウル、ざる、包丁、まないたなど
※テーブルに新聞紙を敷いておくと掃除が楽です。
※保存瓶はらっきょうの匂いがとれなくなるので、他の保存食と兼用にできなくなります!できればらっきょう専用にひと瓶用意するのが理想です。
作り方
- 保存瓶は熱湯消毒する(鍋に入らないサイズなら熱湯をかける)。蓋などプラスチックのものも熱めのお湯で洗って、焼酎やキッチン用アルコールなどで消毒しておく。
- らっきょうをざっと洗う。ここで、全ての泥が落ちるくらいに洗う必要は無い(もう一度洗うので泥が残っても大丈夫です)。これは薄皮を剥きやすくする目的もあります。つながっているものは一つ一つバラしておきましょう。
これは、いわゆる「花らっきょう」と呼ばれるもので、球根が分球した小ぶりのものです。 - らっきょうのお尻と頭を落とし、薄皮を一枚剥く。
私は市販のらっきょう漬けよりも頭を長めに残すのが好きです。廃棄率も少なくなりますしね。
薄皮をむくとこんな感じになります。
一番下のは頭を残しすぎでした。こんな感じで剥いていきます。一人でやると相当な時間がかかります。2kg剥き終わるまで3時間かかりました……。 - 剥き終わったらっきょうを流水で洗う。身に残った薄皮や泥をしっかり落とし、ザルに上げて水けをきる。
- らっきょうに塩をまぶし、瓶に入れる。ボウルに残った塩も全て瓶に入れる。
- らっきょうの上から水をひたひたになる量注ぎ、蓋をする。
瓶を振って塩を溶かす(入れた直後は溶け残りますが、徐々に溶けます)。
- このまま冷暗所&においが気にならない場所に10日~2週間おき、発酵させる。
漬けている間、ものすごい悪臭が出ます。らっきょう臭いとか、ネギ臭いとかではなく、本当に「悪臭」!そのためキッチンやリビング近くに置くのはおすすめできません!
うちは戸外に併設の物置に置いています……。
ちなみに、この下漬けだけの状態で塩抜きして食べるといわゆる塩らっきょう。これはこれで潔くおつな味です。漬け込み中はあんなに臭いのに、本体はそこまで臭くないんですよね。不思議です。
下漬けすることによって生まれるメリット
下漬けしてもしなくても漬けられるらっきょう漬けですが、下漬けした方が絶対美味しいです。
それは、下漬け中に発酵し、うま味成分が産まれるからだそうです。
また歯ごたえも良くなり、傷みにくくなるというメリットもあります。もちろん保存性も良くなりますよ。取り出すときの衛生管理に気を付けていれば、甘酢漬け後、常温でも一年以上はもちます。
余談:らっきょう漬けは腰を痛める
私は毎年この季節になると腰を痛めます。
らっきょうに始まり、梅干し、紅生姜など、前かがみや座りっぱなしの長時間作業が多くなるからです……。
今年は気を付けなければ……。
……と、いうことで、今回の作業はここまでです。
次回は、下漬けの経過~塩抜き~本漬けの様子をお伝えします。
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