いい歳をしたおばさんになってからは格安でないヘアサロンを利用していますが、お金がない昔はカットモデルになったり、カット2000円くらいのサロンをよく使っていました。
もうカットモデルなんてすることもないんだろうな……と思っていましたが、つい先日思い立ち、十数年ぶりくらいにカットモデルとして切ってもらってきたのです。
その顛末をお話しします。
カットモデルになってみた理由
カットモデルになった理由はお金がないからではなく、前回のカットから半年以上経過しているため、いつものサロンに恥ずかしくて行けなかったため。
だって、空けば空くほど「こまめに切らないと駄目ですよ~」「かなりまとまりにくくなってますね~」「これだと洗うの大変でしょ~」などなど、ジワジワとカット無精を責め立てられてしまうんですよ……。
これがかなり面倒なので、美容室には行かずにまとめ髪にして凌いでいたのです。
ですが、寒くなってくると髪の乾きも遅くなり、襟足も濡れて風邪をひいてしまうので、やっと重い腰を上げることにしました。
特になりたいスタイルもないし、髪がかなり長くなっていたので、この機会にカットモデルにチャレンジしようかなと思い立った次第です。
minimoというアプリを利用してみた
昔はカットモデルと言えば店頭に掲示されている張り紙や口コミで募集していたものですが、少し前からはネット、今ではスマホアプリで募集するのが主流のようですね。
私は今回「minimo」というアプリにてカットモデルを募集している美容師さんを探しました。
minimoはカットモデルだけではなく、ネイルやマツエクなどのモデルも募集されていたり、そもそも無料ではないが安いプランで予約できたりする便利アプリです。
なお、予約はサロンにするのではなく、美容師さん個人にする形の模様。だから、募集内容も個人名で出しています。(所属美容室は書いてある)
検索方法は、地域、希望の金額、希望の施術を入力します。今回は札幌市、0円、カットで検索しています。
すると、結構件数は出るのですが、条件が厳しいところが多い。
例えば「撮影モデル(←私は顔出しNG)」、「20代まで(←アラフォーおばさん論外)」、「ショートカットにさせてくれる方限定(←私はショート希望なのでこれは該当する)」などなど、誰でも好きなスタイルで無料カットを受けられるわけではないようです。
希望に合う条件の美容師さんを見つけても、すぐに予約ができずに問い合わせる必要があったり、既に予約でいっぱいだったり。
私は面倒なやり取り無しで予約したかったので、空いている日が明記されていて、すぐに予約できる美容師さんを選びました。
予約日時に来店する
アプリで予約後は何度かアプリ付属のチャット機能でやり取りをします。
現在の長さ、どれくらい切るかを聞かれる程度。
カットモデルは営業時間外に施術するのが基本のようで、私も閉店後の時間で予約しています。
アプリには余裕を持って来店するようにとの記載がありますが、道路状況が悪く到着は10分前くらい。
お店には既にお客様無し。今回切ってくれる美容師さんに挨拶されますが、お店の他のスタッフはほとんど無視……。
無料だし、そういうものなのかな。
すーごーく時間がかかる
さて、希望のスタイルの画像を見せてカットにかかります。
カットモデルだからなのか、スタイルの都合なのか、洗髪せず霧吹きで湿らせてから切られます。
頭洗われないなら風呂に入ってから来れば良かった……。カットしてもらうのは夜ですから、前日洗った頭は既に汗っぽくなっています。
まだデビュー前の見習いスタイリストさんとのことで、大変に慎重に切ります。
結構な長さを切るのに、1cmずつ切っているのかしら……?という感じで、すごくすごく時間がかかります。
その間、会話はほぼ無し……。真剣なのだからしょうがないか。まあ私も喋りたい人ではないので、無言で雑誌など読みます。
大まかに切った後やっと洗髪台に案内されますが、ここではお湯で流されるのみ。シャンプーは使いません。洗い流さないトリートメントだけ少し付けられたかな?
その後、さらに形を整える+前髪を切ります。
切る都度「これくらいでいいですか」と確認されるのですが、とても若い見習いさんだし、細かい注文を付けにくくて、「いいです」と言ってしまう。
それを繰り返して、カット完了まで90分くらいかかりました。普段はシャンプー込みでも40分くらいで終わるので、倍以上かかったことになりますね。
見本とは全く違う頭にされる
さて、仕上がった髪型ですが……。
髪質の問題なのか、技術不足なのか、見本とは全く違う髪型にされてしまいました。
いや、変ではないのです。最初からこういう髪型にするつもりだったら、全くおかしいところはない。
印象としては、悪く言えば子供っぽい、良く言えば若々しい。乃木坂や欅坂にいそうな黒髪ショートのおばさんになりました。
完了後、鏡を見て「全く違う!!」と愕然としましたが、一時間半も座りっぱなしだし会話も無いしで疲れていたこともあり、「これで大丈夫です」と気を使ってしまいました。
なんせ無料ですから文句も言えないなーというのが、注文を付けられない理由です。
唯一言えば良かったかな、と思ったのが、minimoの募集ページには「ベテランスタイリストがチェックします」と書かれていたのに、店を出るまでノーチェックだったこと。切っている室内にすらいませんでした。
これはどうでしょうか、良くないよね。
しかしながら、希望の髪ではないが自分でも似合っていると思うので、まあいいか、とお店を後にしました。
カットモデルになる際の注意点
カットモデルになってみて気になった点をいくつか書き出していきます。
- そもそもカットモデルになれない条件もある(年齢、切る長さなど)
- 遅くに始まり、とても時間がかかるので、時間にかなりの余裕が必要。
- シャンプーやカット後のスタイリングをちゃんとしてくれない。無料だから店の資材をあまり使ってはいけないのかな?
- 会話が無い。真剣に切っているので仕方がありませんが、パーマやカラーと違い、90分付きっきりなのに無言はつらい人もいるかも。
- 希望のスタイルにしてもらえない覚悟が必要。練習台ですからね、これは仕方がない。
- 多少の失敗も覚悟が必要。帰宅後気付きましたが、襟足の長さが左右で若干違いました。アシンメトリー……。
- サロンの他のスタッフが客として扱ってくれない感じ。お店にお金が入るわけではないので仕方ないのかもしれませんが、気分のいいものではない。
- サロンが臭かった。これはカットモデルだからということではなく、お店の清掃に問題があるのでしょうね。
以上の要素に目を瞑れる人なら、無料で切ってもらえるのはお得ではないでしょうか。
私は「髪なんてすぐ伸びる(本当にすぐ伸びる体質)し、失敗されてもいいや」と思って行ったので、希望と違う仕上がりでも失敗点があっても腹も立ちませんが、美容にある程度こだわりがある方はやめておいた方が良いかもしれません。
ですが、お金が全くないけど面接などの公の場に出る予定がある人は、かなりお得です。
ショート希望は見習い美容師さんに歓迎される
昨今はひと昔前よりもショートカット人気が高いようですが、まだまだ思い切ってバッサリ切る人は少ないとのことです。
そのため、カットモデルでショートを希望する人はかなり貴重な存在だと、感謝されました。
話によると、美容師の試験はロング、ボブ、ショートの3つをそれぞれテストするそうで、どの髪型も個別に練習する必要があるんですって。
だからショートの練習台になってくれる人は大歓迎なのだそうです。
帰り際、とても感謝されて店を出て、失敗されたけど気分よく髪を切ることができました。悪くない経験です。
髪を洗うのもとても楽ちんになりました。
ということで今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます
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