昨日、クリスマスの特別メニューとして低温調理器のエゾシカローストを作りました。
その時残ったお肉がこちら。ローストを形よく仕上げるために周囲を削ぎ落したので、大きさがまばらです。
ロースト鹿肉を作ったお話はこちら
今日はこの切り落とし肉を使ってごくごく普通のカレーライスを作ってみます。
玉ねぎ人参じゃがいもが入った、普通の市販カレールーを使ったカレーライスです。
しかもご飯は日本のお米を合わせます。
さて、ローストだととても美味しかったエゾシカ肉、ご家庭仕様のカレーだとどんな感じでしょうか。
エゾシカ肉で作る普通のカレー
北海道土産として結構売られているエゾシカカレー。
しかし、北海道民が日常的に自宅で作って食べているかというと、そういうわけでもないようです。
なんせ鹿肉、そこらのスーパーに売っていないですからね。やっぱり野生動物は安定流通が難しいのでしょう。
本当はカレーにするならバラ肉やすね肉がいいのだと思いますが、今回はロースト鹿肉の余りなのでもも肉です。昨日のうちに角切りにしたので若干ドリップが出ている。
さあ材料です。普通のカレールーと、玉ねぎ、人参、じゃがいも。じゃがいもは煮崩れしにくい「スノーマーチ」という品種を使います。
鹿肉は300g。カレールー1/2箱、5皿分の分量です。
カレールーはなんとなく欧風のものが合うかなと思ってこのチョイスです。いつも買うバーモントカレーの倍の値段でした。
普段ならここにクミンだのローリエだのにんにくだの、ジャムだのりんごだのあれこれあれこれ入れてしまうところを我慢して、シンプルな材料でいってみます。
肉は角切りにしておきます。
野菜類は一口大に。箱書き通りです。
肉と野菜を炒める。玉ねぎだけあめ色になるまで……みたいなことはしない。
10分炒めて、水を入れて、
20分煮る。アクは思ったほど出ない。
そして、不思議なことに立ち上る湯気の香りが「イワシつみれ汁」なんです……。
鹿肉の血の香りが青魚の香りに近いのかもしれないですね。意外と和食にもいけるか?鹿肉。
汁だけ味見するとすごいうま味!野菜の出汁も感じますが、ほぼ動物性の味です。つまり鹿肉のうま味ですね。
この時点ではブイヨンなどの調味料はおろか、塩すら入れていないのに、こんなに味が出るんですね。すごい!
カレールーを入れてさらに煮てできあがり。完成したのはまだ昼間なので、いったん冷まして夜まで置いて、温め直して頂くことにします。
できたカレーをライスとともに盛り付け。らっきょう(自作)、福神漬け(市販)を添えました。
鹿肉カレーはどうなのか
鹿肉とカレーの相性はどうでしょうか。
肉部分だけすくって食べる。脂気がないのでガチガチになったらどうしようと思っていましたが、そこまで堅くないです。噛むほどに赤身肉の味が出て美味しいです。スパイスともマッチする。
脂身の部分を食べるとちょっとラム肉っぽいような味もする。草食動物共通の風味なのかな。
そして、カレー味の鹿肉が美味しいだけではなく、汁も美味しくなっている。ルーを入れる前の段階であんなに味が出ていたんだから当然ですね。
思った以上に違和感がない。エゾシカカレーがあれだけ商品化されているんだから当然か……。
やっぱり本格インド風カレーより欧風カレーの方がエゾシカに合う気がしますね。香味野菜などと相性がいいのかな。
肉の種類とは関係ありませんが、ディナーカレーの辛口って結構辛いですね!S&Bのルーの中で一番辛いらしいです。
実は、比較のために残った半分のカレールーでチキンカレーも作りました。肉は皮つき鶏モモ肉に変え、それ以外の具材と作り方は全く同じ。
それを相がけした旦那の分。盛り付け雑です。旦那が自分で盛ったもんだから……。
右がチキン、左が鹿。ルーの色の濃さが違う。鹿の方が深い色をしています。鹿から出た血の色かな?
片方ずつ食べると、チキンカレーの方が脂肪分が出ていてコクがある感じですが、どことなくあっさりというか、物足りなさがあります。
うま味という意味では鹿肉カレーの方が濃厚でした。
鹿肉の万能さ、素晴らしい。
栄養あるし美味しいし、普段の食卓になじむ肉です
北海道民といえども、普通に暮らしていて鹿肉を食べる機会はあまりありません。
あるとしたら、ちょっといいお店のメイン料理か、観光地のお店のご当地メニューというくらいなので、普通のカレーにして家で食べるのがなかなか新鮮でした。
でも、作ってみると牛や豚のカレーと同じ工程でも美味しくできるし、うま味が強くて食べ応えがありました。
これは、他の肉の代用ではなく、定番としてもいい味です。
高たんぱく低カロリー、鉄分豊富というメリットもありますしね!
鹿肉カレー、生鹿肉が安く手に入ったら是非どうぞ。多分もも肉より安いすね肉とかでも美味しいと思います。
ということで今回はここまで。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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