このブログを始めたばかりの頃、俳優の高橋一生さんの魅力について語りましたが、もう一人大好きな俳優さんがいます。
それは、先日のA-studioにも出演されていた吉田鋼太郎さん。
彼の魅力についても、ここで語らせて下さい。
吉田鋼太郎さんの魅力
髪型や容姿のせいなのか、身のこなしのせいなのか、それともあの迫力のある声のせいなのか……、一度見たら忘れられない俳優さん。
こんなに個性が強いのに、年齢の割に昔からいたという印象があまり無いですよね。
それは、若い頃から舞台をメインとして活躍されていた方なので、今のように重要な役回りとしてTVドラマに出演するようになったのは2010年あたりからだからです。
彼は今では怖い人役だけではなく、調子のいいおじさん役や穏やかな上司役など様々な役を見事に演じていますが、私が「この人、光っている……!」と思うのは、やっぱりどこか狂気を感じる役回りばかり。
狂気と言っても犯罪者のような陰湿なものではなく、人でなし感を前面に出した暴力的な狂気があふれ出ている役がはまり役だと思います。
これはシェイクスピアの舞台をたくさん演じ切ってきたからこその実力なのでしょうね。(舞台はちゃんと見たことが無く、しっかり語れるだけの知識がありません……。)
過去作品も、吉田鋼太郎さんの人となりや今までのキャリアを知ってから見直すと納得の演技です。
この「狂気」を強く出せる俳優さんは本当に素晴らしいと思います。
これだけは見て欲しい!おすすめ作品
私が今まで見た吉田鋼太郎さん出演作の中で、特に印象深かったものをご紹介します。
ギルティ 悪魔と契約した女
菅野美穂さん主演の復讐劇。この頃我が家には録画機器が無かったので、全話をちゃんと見たわけではありません。
そのためストーリーには多少抜けがあるのですが、菅野美穂さん演じる芽衣子が、自分が着せられた冤罪を解明しつつ関係者に復讐するというドラマでした。
その復讐対象の中でも、初回から「この人絶対ラスボスでしょ」感を出していたのが、吉田鋼太郎さん演じる宇喜田。(実際はまた別な人が黒幕だったのですが)
私はこのドラマで初めて吉田鋼太郎さんを見て、インパクトの強さにやられてしまいました。
外道で横柄でスケベな上司という存在を凝縮したような役で、ストーリーは曖昧でも彼の出演シーンは忘れられません。
MOZU Season1~百舌の叫ぶ夜~
映画で完結したMOZUシリーズ。スリリングでとても面白い作品でした。
吉田鋼太郎さんはシリーズではSeason1にしか出演されていないのですが、それでも物凄いインパクトを残して去っていきました。
演じていたのは、東和夫(長谷川博己さん)の部下、中神甚役です。
ハイテンションで狂気の塊のような性格、運動神経抜群で強靭な身体を持つ中年のおじさん役なのですが、あの年齢でよくあれだけのアクションをこなされたな~と感心します。
この作品中の吉田鋼太郎さんの見どころは、倉木(西島秀俊さん)が乗っているタクシーの横っ腹に黒い艶消しの車で突っ込んでくるところと、その傷が元で入院した倉木の病室に忍び込んでくるところです。
特に病室のシーンはりんごとナイフ(どう見ても果物ナイフではない)を持ち、そのナイフでりんごを切ったと思ったら壁に投げつけたりと、目が離せません。
このドラマではかなりアドリブを入れていたと後のインタビューでお話しされていましたが、このシーンもアドリブだったんでしょうか。
残念ながらドラマの中盤で出番が終了してしまうのですが、その後は物足りなさを感じてしまうほどの存在感でした。(しかし、Season2以降は長谷川博己さんが素晴らしい演技を見せてくれます)
カラマーゾフの兄弟
これまでご紹介の2作品も素晴らしいのですが、一番観て頂きたいのはこちらの作品です。
この作品は、ロシア文学の代表作品、カラマーゾフの兄弟の舞台を日本に移したドラマです。
海外作品の舞台を日本にした作品なんて駄作に決まっている!と勝手な先入観を抱きながら観始めたのですが、第一話で一気に引き込まれました。
吉田鋼太郎さんは冒頭では既に殺されている兄弟の父親、黒澤文蔵役を演じています。回想を辿りながらストーリーが進んでいくので、出番は十分にあります。
これがもう、殺されても仕方がないほどのクズっぷり!原作でも大層なクズなのはわかりますが、現代日本の価値観でもこれほどのクズはいないだろうというくらい。
見どころは、3話か4話あたりで札束をトスバッティングするシーン、そしてカラマーゾフの長男演じる斎藤工さんに「ぅおおい!ここに人殺しがいるぞ!」と大声で罵るシーン。
このシーンだけ何度も録画再生して見直したもんです。
主役は市原隼人さんということですが、完全に食われていましたね……。
土曜深夜のこのドラマ枠は当たり外れが大きいですが、これは間違いなく当たりの作品です。
ブレイク前の滝藤賢一さんや朝ドラを好演する前の高梨臨さんが出ていたりと見どころ十分なドラマなので、未見の方は是非ご覧くださいね。
さいごに
いかがでしたでしょうか。吉田鋼太郎さんの魅力について語らせて頂きました。
以前書いた高橋一生さんについてもそうですが、ブレイク前から目を付けていた俳優さんが活躍していく様を見るのは楽しいものですね。
カラマーゾフの兄弟に出演されていた滝藤賢一さんも実はずっと前から(ゴールデンスランバーのラストのみ出演していた頃から)気になっていた俳優さんなので、彼についてもいずれ書きたいなと思います。
吉田鋼太郎さんに話を戻しましょう、ここでは狂気を押し出した役回りの作品をご紹介していますが、もちろん主演作品である東京センチメンタルの惚れっぽいおじさんや、ゆとりですがなにかのレンタルおじさん役も良かった。
追記)現在放送中のおっさんずラブもかなりの濃い役どころ!こんな胸キュン中年おじさんは他の人には難しいぞ!
今後の活躍が期待されますね。いずれ舞台も観に行きたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。それではさようなら。
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